ロンボク島サーフィン入門|レベル別の選び方とシーズン

2026年8月時点の情報です。「バリでサーフィンをしたことはあるが、ロンボクはどうなのか」と調べている方に向けて、この記事ではロンボク島でサーフィンをする際の全体像をまとめました。個別スポットの細かい攻略ではなく、「ロンボクでサーフィンするとはどういうことか」という判断材料に絞って書いています。

この記事でわかること

  • 結論:ロンボク島のサーフシーズンは乾季の5〜10月が中心です。この時期は南岸のアウターも、南西端のデザートポイント(バンコバンコ)も本番を迎えます。雨季(11〜3月頃)は貿易風が弱まり、南岸の湾内インサイドが小さく整った波になりやすい時期です
  • なぜ乾季に波が良くなるのか、風向きの理屈から
  • 初心者が入りやすい砂底のビーチと、中上級者向けのリーフブレイクの違い
  • リーフの切り傷とカレント(潮流・離岸流)という、ロンボクの海の2大リスクと対処法
  • サーフスクール・サーフガイドの料金相場と、ボートで渡るスポットの実務
  • 私たちの拠点があるセコトンの入り江自体は、サーフィンではなく穏やかなシュノーケリングに向いた海だという正直な説明

スポット別の詳しい比較表や個別解説はロンボク島サーフスポット完全ガイド|エリア別の波と難易度で解説しています。

目次

ロンボクは「バリの次」なのか:まず知っておきたい特徴

ロンボク島はバリ島のすぐ東、ロンボク海峡を挟んだ隣の島です。地形上、南側はインド洋に開けた海岸線が続き、南西の先端(セコトン半島)は西を向いた岬とその沖合の島々が入り組んでいます。この「南向きの海岸線」と「南西端の岬」が、ロンボクのサーフィンの性格を決めています。

もう一つの特徴は、バリ島と比べて開発とサーファーの数がまだ少ないことです。西ヌサトゥンガラ州のサーフィン統括団体であるPSOI(Persatuan Selancar Ombak Indonesia)NTB支部は2025年4月に新体制が発足し、「国際的な大会の誘致や選手育成を通じて、NTBを国際的なサーフィン目的地として位置づけていく」という方針を掲げています。裏を返せば、2026年8月時点のロンボクは「これから育っていく」段階にあります。

比較対象としてよく挙がるバリのウルワツでは、2018年にWSL(World Surf League)のチャンピオンシップツアーが一度だけ開催されています。ただしこれは中止になった西オーストラリア戦の代替として組まれた単発開催で、毎年の定期戦ではありません。ロンボクにはこうしたトップツアー級の開催実績はまだなく、サーフショップの数や情報量でもバリに及びません。

その一方で、ITDC(Indonesia Tourism Development Corporation、政府系の観光開発会社)が管理するマンダリカ経済特区のクタビーチでは、2025年6月からノンモーター系ウォータースポーツの提携運営が始まっています。提携先はPT Ocean Addict Lombok Indonesia、契約期間は2025年6月〜2030年5月の5年間で、6か月ごとに評価が行われます。扱う種目はサーフィン・SUP(スタンドアップパドルボード)・カイトボード・ウイングサーフィン(ウイングフォイル)で、南岸のクタ・ロンボク〜マンダリカ一帯は今後も海洋アクティビティの拠点として整備が進む見込みです。エリアの概要はクタ・ロンボク(マンダリカ)ガイドにまとめています。

シーズンの理屈:乾季5〜10月がロンボクの本番

ロンボクのサーフィンを理解する上でいちばん重要なのが、季節による風の変化です。

まず気象の話から整理します。インドネシア気象庁BMKG(気象・気候・地球物理庁)は、インドネシアの乾季(musim kemarau)がおおむね4〜6月頃に始まり、雨季(musim hujan)が10〜12月頃に始まると説明しています。ただしサーフィンの実務上のシーズンは、気象上の乾季よりやや狭い5〜10月が中心です。年によって前後するため、直前の海況予報とあわせて判断してください。

この時期の波が良くなる理屈は次の通りです。

  • 乾季(5〜10月頃)が本番:南東からの貿易風が卓越します。南向きの海岸線にとってこの風は陸から海へ吹く「オフショア」に近い向きになりやすく、インド洋からのグラウンドスウェル(うねり)が整った波として入ります。南西端のデザートポイント(バンコバンコ)も、南東の貿易風がきれいにオフショアになるため、この時期が本番です
  • 雨季(11〜3月頃)は小波・グラッシー:貿易風が弱まり、朝のクリーンなコンディションが長く続きやすくなります。乾季の強いうねりでは崩れてしまう湾内のインサイド(グルプック・インサイド、ドンドン、タンジュン・アアンなど)が、扱いやすいサイズで機能する時期です。スロン・ブラナックやグルプック湾は、この時期に北寄りの風がオフショアになるため面が整いやすく、初〜中級者にとってはむしろ入りやすい季節といえます

風向きが変わることで、スウェルが強く入る場所そのものが季節で入れ替わります。次の図は、乾季と雨季でどのエリアが本番を迎えるかを簡略化して示したものです。

図:季節でスウェルが入る場所が変わる(乾季と雨季の違い)

乾季(5〜10月) 雨季(11〜3月頃) 南岸 インド洋 南東の貿易風(陸→海=オフショア) うねり(スウェル) アウター 本番 湾内 強いうねりで崩れやすい デザートポイント 本番 南岸 インド洋 北寄りの風(弱まる) うねり小さめ アウター 湾内 扱いやすいサイズで機能 デザートポイント ほぼ機能しない 位置関係は概略です。実際の地形・距離とは異なります。

図の通り、乾季と雨季では「波が良い場所」自体が入れ替わります。この構造を取り違えると、狙っていたエリアが季節外れでまったく機能していない、という事態になりかねません。

なお、デザートポイントのシーズンについては媒体によって書き方に幅があります。2026年8月7日時点で確認した範囲では、Indonesian Surf Guideは「5〜10月」、LMBK Surf Houseは「5〜9月」、Surf Atlasはロンボク全体の乾季を「5〜9月」としています。共通して重なるのは5〜9月、とくに南うねりが安定する6〜8月で、10月は年によるという理解が実態に近いです。

つまり「乾季はサイズと質、雨季は小波と面のきれいさ」という住み分けです。「雨季は西岸が主役」ではありません。 西岸のデザートポイントは乾季のスポットで、雨季にはほぼ機能しないと考えてください。ここを取り違えると、1〜3月に南西部へサーフトリップを組んで波がまったくない、という事態になります。ロンボク全体の気候・降水パターンはロンボク島のベストシーズンと天気でも解説しています。

なお、BMKGは西ヌサトゥンガラ州南部からロンボク海峡にかけての海域で、高波(2.5〜4m)や非常に高い波(4〜6m)の注意報を随時発表しています。これは主に船舶向けの海上気象情報ですが、渡航直前の海況チェックとしても有用です。

レベル別の全体像:初心者はどこへ、中上級者はどこへ

  • 初心者向け:南岸のクタ・ロンボク周辺には、砂底の初心者向けビーチがあります。代表格がスロン・ブラナックで、白砂の底にリーフや岩がなく、ゆっくり崩れる波が続くため、ロンボクで最も初心者に向いたビーチとされています。クタ・ロンボクからバイクで30〜40分、道路は舗装済みです。浜にはソフトボードを貸す露店が並びます。もう一つのタンジュン・アアンは湾に囲まれた初〜中級向けで、ゆるやかなAフレームの波が立ちます(ただし底はリーフで、干潮時はかなり浅くなります)
  • 中上級者向け:グルプックのアウターライトやエカスなど、南岸のよりパワフルなリーフブレイク。さらに上のレベルとして、南西端のデザートポイント(バンコバンコ)があります。非常に速く、掘れて、浅いサンゴの上を割れる左のバレルで、明確に上級者専用です

エリアと底質の関係を地図の上で整理すると、次のようになります。

図:レベル別・エリア対応図(リーフブレイクとビーチブレイクの違い)

ビーチブレイク(砂底) リーフブレイク 西 スロン・ブラナック 初心者 砂底・岩なし タンジュン・アアン 初〜中級 リーフ・浅い グルプック/エカス 中上級 リーフ中心 デザートポイント 上級専用 浅く鋭いサンゴ 位置関係は概略です。実際の地形・距離とは異なります。

つまり「ロンボクは初心者向けの場所がない」わけではありません。砂底の初心者ビーチはきちんと存在し、一方で名の知られた上級ポイントの多くはリーフの上を割れる、という構造です。初日はスクールに相談して、その日のサイズと潮に合った場所を選んでもらうのが確実です。

ロンボクの海の2大リスク:リーフとカレント

ロンボクで名前の挙がるサーフポイントの多くは、サンゴ礁の上を割れるリーフブレイクです。加えて、ボートで渡るスポットや外洋に面したポイントではカレント(潮流・離岸流)が主要なリスクになります。この2つは性質が違うので、分けて理解しておいてください。

リスク1:リーフ(サンゴ礁)

  • 潮位によって波が大きく変わる:干潮時は礁が浅くなり、板や体が直接コーラルに当たる危険が上がります。タンジュン・アアンのように「潮位1m以下では入らない」と案内されるスポットもあります
  • 転倒時の落下地点が固い:砂地なら問題にならない転び方でも、リーフの上では切り傷・擦り傷につながります
  • 波のパワーが強く出やすい:同じ波高でも、リーフブレイクはビーチブレイクよりパワフルに感じられることが多く、初心者がいきなり挑む場所ではありません

リスク2:カレント(潮流・離岸流)

サンゴの切り傷より重大な結果につながりうるのが、流れです。デザートポイントについて、Indonesian Surf Guideは主要ハザードとして「うねりが上がった日にはパドリングを困難にする強い流れ(powerful currents)」を明記しており、LMBK Surf Houseも「カレントが激しくなることがある」としています。湾内のスポットでも、エア・グリンには「読みにくいカレント」、マウィには「流されると別の湾に出てしまう」インサイドの流れがあると案内されています。

実務的に守るべきことは次の4点です。

  • うねりが上がった日ほど流れは強くなると考える。サイズが上がった日は、実力に対して1ランク下のスポットを選ぶ
  • ボートアクセスのスポットでは、ボートマンの指示に必ず従う。乗り降りの位置と時間帯は、彼らがその日の流れを見て決めています
  • 単独で入らない。ロンボクの多くのポイントにライフガードはいません。誰かが自分を見ている状態を作ってください
  • 流されたら、岸に向かって直進しない。米国海洋大気庁(NOAA)は、離岸流に逆らって岸へ真っすぐ泳ぐと疲労で溺水につながるとして、まず岸と平行に泳いで流れの帯から抜け、その後に斜めに岸へ戻ることを推奨しています。ボードがあるなら手放さず、浮力を確保したまま手を振って合図するのが基本です

サンゴで切ったときの手当て

サンゴでの切り傷は、小さく見えても感染症につながります。DAN(Divers Alert Network)の指針をもとにした手順は次の通りです。

  1. 石鹸と流水でしっかり洗う。このとき、傷に残ったサンゴのかけらや砂などの異物を確実に取り除きます。異物の残存が、傷が治らない・慢性的に化膿する最大の原因です
  2. 消毒して覆う。DANは希釈した過酸化水素水で洗ったあと、消毒軟膏(antiseptic ointment)を塗り清潔なドレッシングで覆い、1日2回交換することを推奨しています
  3. 次の徴候が出たら、ただちに医療機関へ:赤みが傷の周囲へ広がる/赤い筋が伸びる/発熱・悪寒/膿が出る/リンパ節が腫れる。DANはビブリオ属菌の感染について、免疫機能が低下している人では重症化や死に至りうると明記しています。持病のある方は、悪化を待たず早めに受診してください

地方部では近くに病院がないケースもあります。海外旅行保険の加入と、滞在先近くの医療機関の場所の事前確認をおすすめします。医療事情を含む現地のリスクはロンボク島の治安でも扱っています。

サーフスクール・サーフガイドの料金相場

南岸のクタ・ロンボク周辺には複数のサーフスクールがあり、価格は各校が自社サイトで公開しています。2026年8月7日時点で各校の公式ページから確認できた金額は次の通りです(店舗ごとに異なるため目安として見てください)。

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サービス 料金(1回・1名) 内容
グループレッスンRp550,000〜600,000(約4,900〜5,340円)器材・送迎込み。海上2時間+浜での説明20分程度、コーチ1人あたり生徒1〜2名
プライベートレッスン(1対1)Rp700,000(約6,230円)個別指導。グループより高め
サーフガイド(中上級者向け)Rp500,000(約4,450円)指導ではなく、その日のコンディションに合ったスポットへの案内が中心
1日ボートトリップ(エカス方面)Rp1,400,000(約12,460円)2セッション制・最少催行6名。浜でのBBQランチと写真つき

※上表は2026年8月7日時点でKuta Lombok Surf School公式サイトおよびRoy Reef Lombok Surf School公式料金ページに掲載されていた金額です。1日ボートトリップの行き先はKuta Lombok Surf School公式サイト上で「Ekas」と案内されていますが、当日の海況で変更されることがあります。

※円換算はRp10,000=約89円で概算しています(Wiseのミッドマーケットレート、2026年8月7日時点で1 IDR=0.008853 JPY)。為替は日々動くため、支払い時のレートで再計算してください。滞在費全般の目安はロンボク島の費用・物価にまとめています。実際の価格・催行条件は各スクールの公式サイトで直接ご確認ください。

アクセス:陸路で行けるスポット、ボートで渡るスポット

「ロンボクのサーフスポットは車では行けない」と書かれることがありますが、正確ではありません。実態は次の通りです。

  • デザートポイント(バンコバンコ)は陸路で行けます。クタ・ロンボクから車で3〜4時間が一般的なルートで、ただし最後の区間が未舗装の悪路のため、4WD(高床の車)が推奨されています。海況や時間の都合でボートをチャーターする人もいますが、ボートでなければ到達できない場所ではありません
  • グルプックは「陸路+短いボート」。クタ・ロンボクから東へバイクで15〜20分(車でも20分程度)でグルプック村に着き、村の港から波までのボートは5〜7分程度です。Surf Atlasも「乗船地点からどのスポットへも10分以内」としており、村から25分もボートに乗る場所ではありません。ボート代は1名あたりRp100,000(約890円)・2時間程度が目安とされています
  • エカスは所要時間の情報に幅があります。クタ・ロンボクから陸路40分〜1時間程度でアワン港へ向かい、そこからボートで10〜30分というのが各媒体の記述の範囲です(KuraSurfは「陸路40分+ボート30分」、LMBK Surf Houseは「陸路50〜60分+ボート10〜15分」、Surf Atlasは「陸路+ボートで合計約1時間」)。半日仕事になる移動と見ておけば大きく外しません
  • エア・グリンは浜のワルンからボートで5分程度。クタ・ロンボクから西へ車で15分ほどの位置です
  • スロン・ブラナックはボート不要。浜からそのまま入れるビーチブレイクです

バリの多くのビーチのように「駐車場からボードを抱えて数十歩」という感覚とは違い、移動そのものが1日の行程に組み込まれるエリアだと考えておいてください。ボートのチャーター料や所要時間は現地で交渉になるため、スクールやガイドを通すほうが結果的に手間が少なくなります。

バリのウルワツ等と比べた違い

バリ経験のある方がロンボクのサーフィンを検討する際、気になるのは「バリと何が違うのか」だと思います。

  • 混雑:ウルワツは世界的な人気スポットで、コンディションが良い日はラインナップ(波待ちの列)が大きく混み合うことで知られています。ロンボクについては、複数のサーフガイド媒体がバリと比べて「空いたラインナップ」を利点として挙げています。ただし人数を定量的に比較できる公的データはなく、実際には混むスポットははっきり混みます。グルプック・インサイドはサーフスクールの定番であるため「ラインナップに100人以上」という記述もあり、タンジュン・アアンも「南岸で最も社交的なラインナップ」と表現される混雑ぶりです。さらに、デザートポイントは波が立つ日に各国の上級サーファーが集中し、ラインナップが混雑するうえローカリズムも強いとされています。Indonesian Surf Guideは「混雑してラインナップの緊張が高まることがあり、地元サーファーへの敬意と正しいエチケットが不可欠」、LMBK Surf Houseは「調子のいい日はハイレベルなサーファーで混み合い、雰囲気は真剣かつ競争的」と記述しています。「どこも貸切」という期待は持たないほうが実態に近いです
  • 波質:似た性質のリーフブレイクも多く、波質そのものがバリに劣るわけではありません。ただし、良質な波が入る条件(うねりの向き・潮位・風向き)が合う日は限られます。とくにデザートポイントは数週間フラットが続くこともある気まぐれなスポットです
  • コスト:レッスン料金はRp500,000〜700,000程度で、バリの人気エリアと大きく変わらない水準です。一方、スポット間の移動距離が長く、渡し船やチャーター車が必要になる場面が多いため、移動の実費は積み上がりやすくなります
  • インフラ・情報量:サーフショップの数、レンタル器材の選択肢、日本語での現地情報はいずれもバリのほうが充実しています。ロンボクは「情報を自分で集めながら動く」前提が必要です

2島の総合的な比較はバリ島とロンボク島の比較もあわせてご覧ください。

必要な装備

  • リーフブーツ:浅く鋭いリーフのスポットが多いため、足元の保護として携行する人がいます。Indonesian Surf Guideのロンボク総合ガイドは「デザートポイントのように浅いリーフが危険となるブレイクではリーフブーツを推奨する。とくに干潮時」と記載しています。砂底のスロン・ブラナックでは不要です
  • リーシュ(予備を含む):ボートで渡るスポットではリーシュが切れた際にボードを回収しにくく、予備を持つ安心感があります。流れのあるポイントでは、リーシュは浮力の確保という意味でも安全装備です
  • 紫外線対策:ラッシュガード、日焼け止め(サンゴ礁への配慮からリーフセーフ処方のものが望ましいとされています)
  • 応急処置キット:石鹸、消毒液、消毒軟膏、清潔なガーゼ・絆創膏、ピンセット。前述のサンゴ切創の手当てに必要な一式です
  • 自分のレベルに合ったボード:初心者はレンタルやスクールのボードで十分です。クタ・ロンボクにはハイパフォーマンスのショートボードを扱うショップもありますが、サイズやモデルの在庫は店舗次第のため、こだわりがあれば持参を検討してください

ラインナップでのマナー

混雑するスポットでは、世界共通のサーフエチケットがそのまま通用します。基本は、波のピークに近いサーファーに優先権がある/すでに乗っている人の前に割り込まない(ドロップイン)/パドルアウトは崩れている波の内側を通らず、乗っている人の進路を空けるの3点です。

とくにデザートポイントは注意が必要です。前述の通り、波が立つ日には各国の上級サーファーが集まり、ローカリズムも強いとされる場所です。1本のセットに複数人が同時に乗ろうとする状況が起きやすく、ドロップインは事故と摩擦の両方を招きます。初めて入る日は、まず外から数本見て順番の流れを把握し、無理に前に出ないでください。

加えて、地元の生活の場に入らせてもらっているという前提で、譲り合いと挨拶を心がけてください。日本人サーファーが少ないエリアだからこそ、一人の振る舞いが印象を作ります。

サーフィン目的の滞在日数の考え方

ロンボクのサーフィンは、うねりの向き・潮位・風向きの3条件が揃って初めて「良いコンディション」になります。バリより情報量・スクール数が少ないぶん、「1日だけ入って終わり」の日程では、コンディション不良に当たった際のリカバリーが利きません。中上級者ほど、フラットな日や風が合わない日をあらかじめ想定し、複数日の滞在の中で「乗れる日」を確保する組み立てをおすすめします。初心者はスクールのレッスンが天候に応じて日程調整に対応してくれることが多いため、比較的柔軟に組めます。

セコトン側の海はサーフィンよりシュノーケリング向き

正直にお伝えすると、私たちSemelar Beach Villageが拠点を置くセコトンの入り江は、湾に囲まれた地形で、外洋のうねりが直接入る海岸ではありません。セコトンの宿泊エリアの目の前でサーフィンができるわけではないという点は、期待値としてあらかじめ理解しておいてください。

同じロンボク島南西部にはデザートポイント(バンコバンコ)がありますが、そこはセコトンの入り江のさらに先、半島の突端です。前述の通りクタ・ロンボクからは車で3〜4時間、最後は未舗装路という距離感で、「宿の前がポイント」という関係ではありません。

波の静かなセコトンの海は、むしろシュノーケリングや穏やかな海遊びに向いています。サーフィンの疲れを抜く休養日や、家族連れで「自分だけサーフィン」という旅程の相棒として考えるとはまります。セコトンエリア全体の紹介はセコトン完全ガイド、シュノーケリングとしての楽しみ方はロンボク島のシュノーケリング・ダイビングガイドもあわせてご覧ください。

注意点・デメリットまとめ

  • リーフでの怪我のリスク:主要ポイントの多くがサンゴ礁の上を割れるため、転倒による切り傷・擦り傷が起きやすい環境です。応急処置キットの携行と、前述のDAN指針に沿った手当てを頭に入れておいてください
  • カレント(潮流・離岸流)のリスク:うねりが上がった日は流れが強くなります。デザートポイントは強いカレントが主要ハザードとして挙げられ、湾内のエア・グリンやマウィにも流されやすい箇所があります。ライフガードのいないポイントがほとんどなので、単独で入らないこと、流されたら岸と平行に泳いで抜けることを覚えておいてください
  • 上級ポイントは季節が固定される:デザートポイントは乾季(媒体により5〜9月/5〜10月、重なるのは5〜9月)のスポットで、雨季に行っても波がないことがほとんどです
  • 移動時間が長い:南岸のスポット間でも車+渡し船で1〜2時間、南西端のデザートポイントまではクタ・ロンボクから車で3〜4時間。事前の計画なしに「行けばなんとかなる」旅程は組みにくいエリアです
  • 混雑するスポットもある:「ロンボク=貸切」ではありません。入りやすいインサイド系のスポットは現地でも混雑が指摘されており、デザートポイントは波が立つ日にラインナップが混み合い、ローカリズムも強いとされています
  • 情報が英語中心:日本語の現地情報は限られます。スクールやガイドとのやり取りは英語が基本です

よくある質問

Q1. サーフィン未経験でもロンボクで挑戦できますか?

できます。砂底で波がゆるやかなスロン・ブラナックは、ロンボクで最も初心者に向いたビーチとされ、浜にソフトボードのレンタルも並びます。クタ・ロンボク周辺には未経験者向けのスクールが複数あります。ただし名の知られたポイントの多くはリーフブレイクなので、独学でいきなり海に入るのではなく、スクールにレベルに合った場所を選んでもらうのが安全です。

Q2. いつ行くのがベストですか?

サイズと波質を求めるなら乾季の5〜10月です。この時期は南岸のアウターも、南西端のデザートポイントも本番を迎えます。一方、初〜中級者が練習量を稼ぎたいなら雨季(11〜3月頃)も選択肢です。貿易風が弱まって朝のクリーンな時間が長く続き、グルプック・インサイドやタンジュン・アアンといった湾内のスポットが扱いやすいサイズで機能します。月別の気候情報はロンボク島のベストシーズンと天気で確認してください。

Q3. バリのウルワツと比べて、初心者にはどちらが向いていますか?

どちらも初心者向けのスクールがありますが、インフラ・情報量・レンタル器材の選択肢はバリのほうが充実しています。「まず基礎を身につけたい」段階ならバリ、「バリを経験済みで、より空いた海でステップアップしたい」段階ならロンボクが向いていると考えられます。

Q4. ボードは現地でレンタルできますか?

できます。スクールのレッスンには器材が含まれるのが一般的で、スロン・ブラナックの浜にはソフトボードの貸し出しがあります。クタ・ロンボクにはハイパフォーマンスのショートボードやカスタムシェイプを扱うショップもあります。ただしサイズ・モデルの在庫は店舗ごとに異なるため、こだわりがある場合は事前に問い合わせるか、持参をおすすめします。

Q5. サーフィンとシュノーケリング、どちらも楽しみたい場合はどうすればいいですか?

サーフィンは南岸〜南西端のポイントで、シュノーケリングはセコトンなど穏やかな入り江で、というようにエリアを分けて計画するのが現実的です。私たちの拠点があるセコトン周辺は穏やかな海を活かしたシュノーケリングに向いているため、サーフィンの合間の休養日として組み込む旅程もおすすめです。


ロンボク島全体の基本情報はロンボク島完全ガイド、南岸の主要サーフエリアの詳細はクタ・ロンボク(マンダリカ)ガイドもあわせてご覧ください。

この記事が根拠にした情報

※本記事の料金・海況情報は2026年8月7日時点の公開情報に基づく目安です。サーフスクールの料金、海況、季節の傾向は変動するため、渡航前に各公式サイトや現地の最新情報をご確認ください。

ロンボク島の「その先」を探している方へ

私たちSemelar Beach Villageは、ロンボク島南西部のセコトンというエリアに拠点を置いています。ギリ・トラワンガンのような知名度はありませんが、その分、静かな海と島の暮らしがそのまま残っています。

観光地としてのロンボクをひと通り見たあと、もう一段静かな場所を探している方は、こちらもご覧ください。

セコトン完全ガイド|ロンボク島南西部の隠れたエリア徹底解説

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