「クルーズ船がロンボク島に寄るけれど、港はどこで、何ができるのか」「船会社の寄港地観光に申し込むか、自分で車を頼むか」「港からセコトンや南ギリの島まで行けるのか」。ロンボク島に寄港する航路に乗る人は、こうした疑問を持って下調べを始めます。
結論から言うと、クルーズ船はロンボク島南西部のレンバル港(Lembar)の一角にあるギリ・マス港(Pelabuhan Gili Mas)に着きます。港の周りには観光地が少なく、どこへ行くにも車で40分以上かかります。半日ならセコトンかマタラム、1日ならスンギギやクタ・マンダリカまで足をのばす、というのが現実的な組み立てです。セコトンは港から車で約40分と、行き先の中ではいちばん近い側にあります。
この記事は、船会社(プリンセス・クルーズ、ロイヤル・カリビアン、ノルウェージャン・クルーズライン、ホーランド・アメリカ・ライン)の公式ページと、港を運営する国営企業の発表を伝える報道を開いて確かめた内容でまとめています。寄港地観光の料金は船会社の公式ページに出ていたものだけを載せ、それ以外の料金や寄港の時期は書いていません。想定する読者は、ロンボク島に寄港する航路に乗る人と、その寄港日の過ごし方を考えている人です。
2026年10月時点の情報
この記事でわかること
- ✓クルーズ船が着くギリ・マス港の場所と、寄港の規模
- ✓港からセコトン・マタラム・スンギギ・クタまでの片道の目安
- ✓船会社の寄港地観光の内容・時間・料金(公式ページで確かめたもの)
- ✓半日・1日の組み立て方と、自分で車を頼むときの注意
- ✓寄港日にセコトンや南ギリの島へ行けるか
結論
クルーズ船はレンバル地区のギリ・マス港に着き、港から車でセコトン約40分、マタラム約45分、スンギギ約1時間、クタ約1時間30分が片道の目安です。船会社の寄港地観光は3.5〜8時間ほどで、公式ページの料金は1人US$49.95〜(2026年10月確認)。半日ならセコトンかマタラム、1日ならスンギギやクタまで。ギリ3島へは移動が長く、船会社の寄港地観光の一覧にも見当たりませんでした。
クルーズ船はロンボク島のどこに着きますか
ロンボク島に寄港するクルーズ船は、島の南西部、西ロンボク県レンバルにあるギリ・マス港に着きます。ロイヤル・カリビアンは「クルーズ船は通常、ロンボク島西岸のレンバル港に着く」、プリンセス・クルーズは「船は島の南西岸のレンバル港に着く」と案内しています。プリンセスのページには「港の場所は変わることがあるため、予約後に旅程の詳細を確かめてください」という注記もあります。
ギリ・マス港は、国営の港湾会社ペリンド(Pelindo)がクルーズ船も着けられる港として整備したものです。The Jakarta Post(2018年12月)は、当時の計画として、長さ400mまで・乗客4,000人規模のクルーズ船が着岸でき、同じ岸壁に小型の船なら2隻が着けられると伝えています。レンバルはバリ島のパダンバイと結ぶ公共フェリーの港でもあり、フェリーの便や港からの陸路についてはレンバル港ガイドで扱っています。
寄港の規模は年々大きくなっています。IDXChannel(2026年1月)によると、港を運営するペリンド・マルチ・ターミナルは、ギリ・マス港に寄ったクルーズ船を2024年に22隻(旅行者約7万人)、2025年に24隻(8万5,000人)とし、2026年は25隻の寄港が予定されているとしています。2026年1月2日には、ロイヤル・カリビアンのオベーション・オブ・ザ・シーズが乗客4,684人を乗せて入港し、7:00〜23:00(WITA)に停泊したと報じられました。乗客はヨーロッパ、オーストラリア、インド、アジアからの人が中心とされています。
どの船がいつ寄るかは、船会社の旅程で確かめるしかありません。たとえばロイヤル・カリビアンのページでは、シドニーからシンガポールへ向かう15泊の航路(ボイジャー・オブ・ザ・シーズ)にロンボク島が入っており、プリンセス・クルーズのページには、東京からシドニーへ向かう37日間の環太平洋航路など、ロンボク島を含む航路が並んでいます。寄港の時期や頻度の全体像は、公式な情報では確認できませんでした。
港から各地まで、どれくらい時間がかかりますか
レンバルは島の中心から離れた港町で、港の周りに観光の名所は多くありません。民間の送迎会社の案内をもとにした当サイトの目安では、レンバル港から車で、マタラム市街まで約24km・45分ほど、セコトンまで約32km・約40分、ロンボク国際空港まで約37km・50分ほど、クタ・ロンボクまで約50km・1時間30分ほどです。スンギギは、プリンセス・クルーズの案内で「港から北へ車で約1時間」とされています。
図:レンバル港から各地への片道の目安(車)
ANTARA(2026年1月)は、クルーズの乗客が陸で過ごすのは8〜13時間で、多くは船で寝泊まりし、ギリ・マス港から主な観光地までは移動が比較的長いと伝えています。片道1時間30分の場所へ行けば、往復だけで3時間です。帰船の締め切りから逆算して、行き先を一つか二つに絞るのが寄港日の基本になります。
船会社の寄港地観光には、どんなものがありますか
船会社の公式ページで確かめた寄港地観光は、マタラムの街と寺院、手工芸の村、スンギギの浜、南部のクタ・マンダリカ、セコトンの村と浜、の組み合わせが中心です。プリンセス・クルーズのロンボク島の一覧(2026年10月確認)には、次の6つが載っていました。料金は大人1人あたりの最低額です。
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| 寄港地観光(プリンセス) | 所要 | 料金(大人1人から) |
|---|---|---|
| セコトンの村とサンダンサー・ビーチ | 3.5時間 | US$69.95 |
| ロンボクの手工芸の村 | 4時間 | US$69.95 |
| マタラムの見どころ | 5時間 | US$89.95 |
| スンギギで自由行動 | 5時間 | US$49.95 |
| ロンボクの文化とスンギギ・ビーチ | 8時間 | US$139.95 |
| ササクの伝統家屋、手工芸の村とクタ・ビーチ | 8時間 | US$139.95 |
※プリンセス・クルーズの公式ページの表示(2026年10月確認)。名前は当サイトの訳。料金は変わることがあります。
ロイヤル・カリビアンは「ロンボク島の寄港地観光の多くは4〜6時間」とし、アンペナンの旧市街、モスクとショッピングモール、マタラムの寺院・真珠の店・西ヌサ・トゥンガラ州立博物館、セコトンの村とココティヌス・ビーチ、マンダリカのビーチを挙げています(料金の記載はありませんでした)。ホーランド・アメリカ・ラインのページには、半日・1日の貸切の観光(乗用車・ミニバンなど)が並んでいました(料金の記載はありませんでした)。
同じような内容でも、船会社によって料金は大きく違います。ノルウェージャン・クルーズラインの「セコトンの村とサンダンサー・ビーチ」は約4時間で、大人US$174.90から(米国向けのページ、2026年10月確認)でした。申し込む前に、自分の船会社のページで内容と料金を確かめてください。
半日なら、どこへ行けますか
半日(4〜5時間)なら、港から片道40〜45分のセコトンかマタラムが現実的です。マタラム方面は、寺院や博物館、手工芸の店、ショッピングモールを回る観光が中心で、街のようすはスンギギ・マタラムガイドでまとめています。
セコトン方面は、漁村と浜の静かな時間が中心です。ノルウェージャン・クルーズラインの説明では、セコトンの村で稲わらとクナイ草(Kunai)を編んで屋根材にする作業場を見たあと、ロンボク島南西端に近いサンダンサー・ビーチで自由に過ごします。同じページには「ウニが多いため、サンダンサー・ビーチでの遊泳はおすすめしない」とあります。浜で泳ぐつもりなら、行き先の浜で泳げるかを先に確かめてください。
港の中で過ごす方法もあります。IDXChannelによると、ギリ・マス港のターミナルには州政府の物産売り場(NTB Mall)と、西ロンボク県の小さな事業者の売り場が設けられています。暑い日に移動を少なくしたい人や、足の不自由な同行者がいる人は、港の近くで過ごす日にしても構いません。
1日あれば、どこまで行けますか
停泊が長い日(8時間以上)なら、スンギギの浜や南部のクタ・マンダリカまで行けます。プリンセス・クルーズの8時間の寄港地観光も、この二つの方面です。クタは片道1時間30分ほどかかるため、往復で3時間を見ておきます。現地で過ごせる時間は、8時間の停泊でも4〜5時間ほどになります。
ギリ・トラワンガンなどのギリ3島は、寄港日の行き先としては遠い場所です。港から北のスンギギまで車で約1時間、ギリ3島への船が出るバンサル港はさらにその先で、そこから船に乗ります。レンバル港からバンサル港までの所要時間は確認できませんでした。この記事で確かめたプリンセス・クルーズとロイヤル・カリビアンの寄港地観光の一覧にも、ギリ3島へ渡るものは見当たりませんでした。IDXChannelは乗客の行き先の一つにギリ3島を挙げていますが、帰船時刻に遅れる危険を考えると、初めての寄港日に選ぶ行き先ではありません。
図:寄港日の過ごし方 3つの型
自分で車を頼むときは、何に気をつければいいですか
船会社の寄港地観光を使わず、自分で車と運転手を頼むこともできます。行き先と寄り道を自分で選べるのが利点ですが、帰船の時刻を守る責任はすべて自分にかかります。
注意
- 車は前もって頼む:レンバル港の周りやセコトン方面では配車アプリの車が少なく、呼べないこともあります。迎えの時刻と場所、帰りの時刻を決めた車を出発前に予約してください。
- 帰船時刻から逆算する:船内の案内に出る帰船の締め切り時刻を確かめ、渋滞や雨を見込んで1時間ほど早く港へ戻る計画にします。船会社の寄港地観光以外で遅れたときの扱いは、乗る船会社の規定で確かめてください。
- 料金は総額で決める:何時間で、どこを回り、駐車料や入場料、運転手の食事が込みかを、乗る前に総額で確かめます。
- 雨季は余裕を多めに:ロンボクの雨季は11〜3月です。雨で道が混みやすく、島へ渡る船が出ない日もあります。
支払いはルピアの現金が中心です。小さな店や村の売り場、船頭への支払いは現金になることが多いため、必要な分を少額紙幣で用意しておくと困りません。カードやQRISが使える場所、両替の注意はロンボク島の両替・支払い事情にまとめています。
寄港日にセコトンや南ギリの島へ行けますか
セコトンは、港から車で約40分と、寄港日の行き先の中では近い場所です。IDXChannelもクルーズ客の行き先の一つにセコトンを挙げており、プリンセス・クルーズ、ロイヤル・カリビアン、ノルウェージャン・クルーズラインの寄港地観光にもセコトンの村と浜を回るものがあります。
セコトン沖の南ギリの島(ギリ・ナングー、ギリ・スダック、ギリ・クディスなど)へは、本土の桟橋から船をチャーターして渡ります。当サイトのセコトンのボートチャーター完全ガイドでは、タウン(Tawun)周辺の桟橋からギリ・ナングーまで15〜20分ほど、3島を半日で回るチャーターがボート1隻で35万〜60万ルピア(約3,200〜5,400円、2026年8月時点の目安)としています。港からの車の時間と合わせると、停泊が8時間以上ある日なら1島か2島に絞って行けますが、レンバル港からタウンの桟橋までの所要時間は確認できませんでした。
寄港日に島へ渡るなら、出発前に車と船の両方を一つの手配先で決めておくことが前提です。海が荒れれば船は出ないため、島に渡れなかったときに本土の浜で過ごす代わりの案も用意しておきます。朝のうちのほうが海が穏やかなことが多い点も、船の時間を決めるときの目安になります。
セコトン現地からのひとこと
セコトンの浜や桟橋は、地名だけでは運転手に場所が伝わりにくいことがあります。自分で車を頼むときは、行き先を地名だけでなく、浜や桟橋の名前と地図のピンで運転手に送っておくと、当日の行き違いが減ります。寄港日は時間が限られるため、行き先を一つ減らしてでも、港へ戻る時刻に1時間ほどの余裕を残しておくほうが落ち着いて過ごせます。
寄港日のロンボクの弱点と、セコトンが向く人
寄港地としてのロンボク島は、港の目の前に街や名所がある場所ではありません。どこへ行くにも車で40分以上かかり、ギリ3島のように名前の知られた場所ほど遠くなります。限られた時間で名所をいくつも回りたい人には、物足りなく感じる寄港地かもしれません。
一方で、港から近いセコトンには、漁村の暮らしと静かな浜が残っています。私たちSemelar Beach Villageは、セコトンの漁村で地元のササクの人たちと浜のカフェ(SAKURA CAFE、10:00〜22:00、月曜定休)や市場、ビーチクラブを運営しています。村はレンバル港から車で約40分、ロンボク国際空港から約1時間10分です。
寄港日の数時間では、南ギリの島々の静けさの一部しか見られません。寄港で興味を持ったら、次は泊まりで来るという選び方もあります。全13棟のプライベートヴィラは建設中で、最初の棟は2027年初めに完成する予定です(2026年8月時点の計画)。いま申し込めるのは3泊4日〜5泊6日の滞在プログラム(1人Rp4,800,000、約4.3万円。空港送迎・滞在中の移動・ガイド・ウェルカムディナー・マッサージ込み、航空券と宿泊は別)で、日本語で相談できます。島々の違いは南ギリ(セコトン沖)の島々で紹介しています。
よくある質問
Q. ギリ・マス港とレンバル港は別の港ですか。
ギリ・マス港は、レンバルにある港のうち、クルーズ船も着けられるように整備された港です。船会社のページでは「レンバル港」と書かれていることが多く、同じ地区を指しています。乗る船の旅程に出ている港名で確かめてください。
Q. 寄港日にギリ・トラワンガンへ行けますか。
港からスンギギまで車で約1時間、その先のバンサル港から船に乗るため、往復の移動が長くなります。この記事で確かめた船会社の寄港地観光の一覧には、ギリ3島へ渡るものは見当たりませんでした。帰船に遅れる危険を考えると、寄港日の行き先には向きません。
Q. 港の近くで泳げる浜はありますか。
港のすぐ近くに泳ぐための浜があるかは確認できませんでした。セコトン方面の浜は港から車で約40分です。ノルウェージャン・クルーズラインはサンダンサー・ビーチをウニが多いため遊泳に勧めないとしており、浜ごとに状況が違います。
Q. 寄港地観光は、どの船会社でも同じ値段ですか。
違います。セコトンの村と浜を回る似た内容でも、プリンセス・クルーズは3.5時間でUS$69.95から、ノルウェージャン・クルーズラインは約4時間でUS$174.90から(いずれも2026年10月確認)でした。自分の船会社のページで確かめてください。
Q. 寄港日の買い物に、現金は要りますか。
村の売り場や小さな店、船頭への支払いは現金になることが多いため、ルピアの少額紙幣を用意しておくと困りません。モールなどではカードやQRISが使える場所もあります。
まとめ
ロンボク島に寄港するクルーズ船は、島の南西部レンバルのギリ・マス港に着きます。港から車でセコトン約40分、マタラム約45分、スンギギ約1時間、クタ約1時間30分が片道の目安で、どこへ行くにも移動が要ります(2026年10月時点)。
半日ならセコトンかマタラム、1日ならスンギギやクタまで。船会社の寄港地観光は3.5〜8時間ほどで、料金は船会社によって大きく違います。自分で車を頼むなら、迎えと帰りの時刻を前もって決め、帰船の締め切りに1時間ほどの余裕を残してください。ギリ3島は寄港日の行き先としては遠く、港から近いセコトンと南ギリの島は、短い時間でも漁村の海に触れられる行き先です。
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この記事が根拠にした情報
- IDXChannel(RCTI+ 掲載)「Pelabuhan Gili Mas Kian Diminati sebagai Destinasi Kapal Pesiar」(2026年1月6日)https://www.rctiplus.com/news/detail/terkini/5296535/pelabuhan-gili-mas-kian-diminati-sebagai-destinasi-kapal-pesiar
- ANTARA「Ketika kapal dunia singgah di Nusa Tenggara Barat」(2026年1月3日)https://megapolitan.antaranews.com/berita/478945/ketika-kapal-dunia-singgah-di-nusa-tenggara-barat
- The Jakarta Post「Gili Mas port becomes new destination in West Lombok」(2018年12月6日)https://www.thejakartapost.com/travel/2018/12/06/gili-mas-port-becomes-new-destination-in-west-lombok
- Princess Cruises「Cruises to Lombok」https://www.princess.com/cruise-destinations/world-cruises/cruises-to-lombok
- Princess Cruises「Lombok, Indonesia Excursions」(寄港地観光の一覧と料金)https://princess.com/ports-excursions/lombok-indonesia-excursions/sekotong-village-and-sundancer-beach
- Royal Caribbean「Lombok, Indonesia shore excursions」(2025年9月20日更新)https://www.royalcaribbean.com/inspire/australia-lombok-indonesia-shore-excursions
- Norwegian Cruise Line「Sekotong Villages Sundancer Beach」https://www.ncl.com/shore-excursions/LEM_03/Sekotong-Villages-Sundancer-Beach
- Holland America Line「Lembar, Lombok, Indonesia」https://www.hollandamerica.com/content/hal/us/en/cruise-destinations/asia-cruises/asia-ports/lembar-lombok-indonesia-lem
- 当サイト「レンバル港ガイド」(港から各地への距離と所要時間の目安)https://semelarvillage.com/lembar-port-guide/
- 当サイト「セコトンのボートチャーター完全ガイド」(桟橋と船の料金の目安)https://semelarvillage.com/sekotong-boat-charter-guide/
