ロンボク島でバイク・車を運転するには|国際運転免許証、レンタル、事故のときの注意

ロンボク島でバイクや車を借りて、自分の運転で自由に動き回りたい。空港やホテルのレンタル看板を見て、日本の国際運転免許証があれば大丈夫だろうと考える人は少なくありません。しかし結論から言うと、日本国内で発行された国際運転免許証は、インドネシア国内では法的に有効な運転免許とは認められていません。

この記事では、在デンパサール日本国総領事館の安全情報、日本の警察が公開しているジュネーブ条約締約国の一覧、インドネシア国家警察(Korlantas Polri)の公式サイト、海外旅行保険会社の補償条件など、実際に開いて確認できた情報をもとに2026年9月時点の内容を整理します。レンタル料金や罰金額は公式な統一情報がなく現地サイトの記載に幅があるため、目安として扱い、法的な助言ではないことをお断りします。断定できない部分は「確認できませんでした」とそのまま書いています。出発前には総領事館や保険会社の公式情報で最新の内容を確認してください。

想定しているのは、ロンボク島(とくに南西部セコトン)で自分でバイクや車を運転してみたいと考えている人と、運転せずに送迎やチャーターを使う方が安心かどうかを判断したい人の両方です。

2026年9月時点の情報

この記事でわかること

  • ✓日本の国際運転免許証がロンボク島(インドネシア)で有効かどうか
  • ✓インドネシアの運転免許(SIM)のバイク・車の区分
  • ✓バイク・車のレンタルの実際(相場の目安、パスポートを預ける慣習の注意)
  • ✓ヘルメット着用・取り締まり・罰金の扱い
  • ✓海外旅行保険が補償対象外になりやすい条件と、セコトンで運転しない選択

結論

2026年9月時点で、日本国内で発行された国際運転免許証はジュネーブ条約(1949年)に基づくものであり、ウィーン条約(1968年)系の制度を採用しているインドネシアでは有効な運転免許として認められません。在デンパサール日本国総領事館(管轄はバリ州・西ヌサトゥンガラ州・東ヌサトゥンガラ州で、ロンボク島を含む)も、管轄地域で車両を運転するにはインドネシア政府発行の運転免許が必要と案内しています。無免許の状態で事故を起こすと、海外旅行保険の補償を受けられない場合があるため、自分で運転するかどうかは、これらを踏まえたうえで判断してください。

目次

日本の国際運転免許証はロンボク島で使えますか

日本の都道府県公安委員会が発行する国際運転免許証は、1949年の「道路交通に関する条約」、いわゆるジュネーブ条約に基づくもので、この条約の締約国でのみ有効です。埼玉県警察・福岡県警察が公表しているジュネーブ条約締約国等の一覧には、インドネシアの記載がありません。日本の国際運転免許証は、インドネシアでは法的な効力を持たないと考えるべきです。

在デンパサール日本国総領事館の「安全の手引き」(令和7年1月版)にも、「日本で取得した国際運転免許は、インドネシア国内において有効ではありません」「当館管轄州において車両を運転される場合には、インドネシア政府が発行する運転免許等が必要になります」と明記されています。この総領事館の管轄はバリ州・西ヌサトゥンガラ州・東ヌサトゥンガラ州で、ロンボク島とセコトンもここに含まれます。

一方、インドネシア国家警察(Korlantas Polri)が案内する「SIM Internasional」(インドネシア発行の国際運転免許証)は、1968年のウィーン条約を承認している国々で有効という枠組みです。日本はこのウィーン条約系の国際免許証を発行していないため、両国の制度は互いを承認し合う関係になく、この食い違いが「国際免許でも運転できる」という情報が広がる一因と考えられます。

「レンタル店では免許を聞かれなかった」という体験談も見られますが、それは現場の確認が徹底されていないという話であり、法的な有効性とは別問題です。無免許運転とみなされるリスクを理解したうえで判断してください。

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項目日本国内発行の国際運転免許証インドネシアでの運転に必要なもの
準拠する条約ジュネーブ条約(1949年)ウィーン条約(1968年)系のSIM Internasional
発行元日本の都道府県公安委員会インドネシア国家警察(Korlantas Polri)
インドネシアでの法的効力認められていないインドネシア政府発行のSIMが必要
外国人が現地で新規取得する場合対象外KITAS・KITAP等の長期滞在許可、健康診断、学科・技能試験が前提

※2026年9月時点で確認できた範囲の整理です。制度は変更されることがあるため、出発前に公式情報で再確認してください。

バイクと車の免許区分—インドネシアのSIM制度

インドネシアの運転免許は「SIM(Surat Izin Mengemudi)」と呼ばれ、車両の種類ごとに区分が分かれています。乗用車はSIM A、バス・トラックなど大型車はSIM B系、バイクはSIM Cが対象で、バイクについてはさらに排気量によって区分が細分化されているとされています。日本の運転免許のように「原付・普通二輪・大型二輪」という区分とは分け方が異なるため、日本の免許区分をそのままインドネシアの区分に当てはめることはできません。

外国人がインドネシアで正規にSIMを取得する場合、原則としてKITAS・KITAPといった長期滞在許可を持っていることが前提になり、健康診断や筆記試験、技能試験を受ける必要があります。観光目的で短期間ロンボク島に滞在する人が、滞在中に正式なSIMを新規取得するのは現実的ではありません。

つまり短期の観光客にとっては、「日本の国際運転免許証も、インドネシアのSIMも、どちらも持っていない状態でバイクや車を運転する」というのが実情に近く、これは法律上は無免許運転にあたります。この前提を踏まえたうえで、レンタルするかどうかを判断する必要があります。

図:運転するかどうかの判断

インドネシア政府発行の運転免許(SIM)を持っているか はい 正規の免許で運転できる(法的リスクは低い) いいえ 免許がない状態で運転するか 運転する 無免許運転にあたる 事故時に保険が補償対象外になる場合がある 運転しない 宿の送迎・チャーター車・ボートチャーターを利用
図解: 正規の免許がない状態での運転は無免許運転にあたり、海外旅行保険の補償対象外になる場合がある。

レンタルの実際—相場の目安とパスポートを預ける慣習

ロンボク島のレンタル価格に公式な料金表はありませんが、現地のレンタル業者・情報サイトを実際に開いて確認できた範囲では、スクーターが1日あたりおおむねRp75,000〜150,000ほど(1万ルピア≒90円換算で約680〜1,350円ほど)、車のセルフドライブが1日あたりRp300,000〜500,000ほど(約2,700〜4,500円ほど)が目安です。運転手つきのチャーターなら1日Rp500,000〜800,000ほどからという情報もありますが、業者や車種、期間で幅があり、確定的な金額とは言えません。

多くのレンタル店では実際には免許証の提示をほとんど求められないとされていますが、これは合法という意味ではなく確認が徹底されていないだけです。取り締まりに遭ったり事故を起こしたりすれば、正規の免許がない状態は無免許運転として扱われます。

貸出時に、保証金代わりとしてパスポートの原本を預けるよう求められることがありますが、原本を渡すのは避けた方が安心です。パスポートは日本国籍者にとって唯一の身分証明であり、出国にも必要な書類です。返却をめぐるトラブルが起きれば、その後の出国手続きにも影響しかねません。コピーの提示や現金・カードでの保証金など、原本を渡さない方法を業者に相談し、応じてもらえなければ他の業者を検討してください。

ヘルメット・取り締まり・罰金

バイクに乗る際のヘルメット着用は、在デンパサール日本国総領事館の安全の手引きにも「オートバイに乗車する際は、ヘルメット着用が義務づけられています。安全基準を満たしたヘルメットを必ず着用してください」と明記されている、法律上の義務です。運転者だけでなく同乗者も着用するのが基本です。

幹線道路やチェックポイントで取り締まりが行われることがあり、免許証の不携帯・不所持を理由に、その場での罰金の支払いを求められる場合があるとされています。ただし実際の金額は情報源によって数万ルピアから数十万ルピアまで幅があり、公式に定められた統一の金額としては確認できませんでした。判断に迷う場合は、落ち着いて警察官の身分証や書類の提示を求めるのが基本です。

飲酒運転については、総領事館の案内でも「飲酒運転は絶対にしないでください」「飲酒運転と認定された場合、通常の事故などより重い処罰が科せられることになります」と明記されています。無免許の状態に飲酒が重なれば、法的にも保険の面でも状況はさらに悪化します。

注意

  • 罰金額・レンタル料金は情報源によって幅がある:この記事に書いた金額はすべて目安で、公式な統一情報として確認できたものではありません。現地で最新の状況を確認してください。
  • パスポートの原本は渡さない:保証金代わりに原本を求められても、コピーや現金・カードでの対応を相談してください。

海外旅行保険が補償対象外になりやすい条件

レンタルバイクや車の運転中にケガをした場合、多くの海外旅行保険では治療費用や傷害死亡・後遺障害の保険金が支払われる仕組みになっています。ただし損保ジャパンが公表している海外旅行保険のよくある質問には、「無免許運転、飲酒運転、その他正常な運転ができないおそれがある状態での運転による事故によるケガは補償されません」と明記されています。

日本の国際運転免許証がインドネシアで有効な免許と認められない以上、それだけを頼りに運転して事故を起こした場合、保険会社から無免許運転を理由に補償対象外と判断される可能性があります。相手方へのケガや物損の賠償責任、借りたバイクや車自体の損傷も、保険とは別に自己負担になる場合が多いとされています。運転関連の事故がどこまで補償されるかは商品ごとの約款によるため、出発前に保険会社の公式サイトやカスタマーセンターで確認しておくことをおすすめします。

ロンボクの道路事情と、運転前に確認したいこと

ロンボク島の道路事情について、在デンパサール日本国総領事館は管轄州全体について「道路交通事情は、非常に劣悪で交通事故が頻発しています」と注意を促しています。街灯のない夜道、放し飼いの牛・ヤギ・犬が道路に出てくること、雨季(11〜3月)の路面の悪化などは、現地のレンタル・観光情報サイトでも繰り返し指摘されている注意点です。

こうした事情を踏まえると、運転に慣れていない人や、夜間の移動が発生しやすい人にとっては、自分で運転しないという選択も現実的です。空港からセコトンまでは送迎やチャーター車を使う方法があり、セコトンから南ギリの島々へはボートチャーターという選択肢もあります。島内の移動手段全体についてはロンボク島の移動手段ガイドで比較しています。

それでも自分で運転する場合に備えて、出発前に確認しておきたい点をまとめました。

図:自分で運転する前に確認しておきたいこと

インドネシア政府発行の運転免許(SIM)を持っているか、あるいは持たずに運転するリスクを理解しているか 加入している海外旅行保険の約款で、運転免許の扱いと補償条件を確認したか レンタル業者に、パスポートの原本ではなくコピー・保証金での対応を相談したか ヘルメットを必ず着用する準備があるか 夜間・雨季の運転を避けられる行程か、送迎やチャーターで代替できないか
図解: 正規の免許・保険の補償条件を後回しにせず、先に確認しておく。
  • ✓インドネシア政府発行の運転免許(SIM)を持っているか、あるいは持たずに運転するリスクを理解しているか
  • ✓加入している海外旅行保険の約款で、運転免許の扱いと補償条件を確認したか
  • ✓レンタル業者に、パスポートの原本ではなくコピー・保証金での対応を相談したか
  • ✓ヘルメットを必ず着用する準備があるか
  • ✓夜間・雨季の運転を避けられる行程か、送迎やチャーターで代替できないか

セコトン現地からのひとこと

セコトンでの滞在を考える方から、バイクや車を借りて自分で足を延ばしたいというご相談をいただくことがあります。まず先に決めておきたいのは、正規のインドネシアの運転免許を持っているかどうかと、加入している海外旅行保険が無免許運転をどう扱っているかの2点です。この2つを後回しにしてレンタルの手配だけを先に進めてしまうと、当日になって不安を抱えたまま出発することになりがちです。セコトン周辺は舗装や街灯が十分でない区間もあるため、まずは宿の送迎やチャーターと組み合わせて考え、必要な範囲だけレンタルを検討するという順番をおすすめします。

運転という選択の先に、セコトンという場所があります

ロンボク島は移動の選択肢自体が限られています。公共交通機関はほとんどなく、配車アプリも都市部以外では呼びにくいため、多くの旅行者は宿の送迎やチャーター車、あるいは自分で運転するかの選択を迫られます。しかし自分で運転するという選択には、免許の法的な扱い、保険の補償条件、慣れない道路事情という3つのハードルがあります。

正直に言うと、自分で運転できないことは不便です。行きたい場所に自分のペースで行けない、荷物が多いと不便、天候が悪いと予定が崩れるといった制約は残ります。それでも、正規の免許を持たないまま無理に運転して事故を起こすリスクと比べれば、送迎やチャーターに頼るほうが現実的な場面は多いはずです。

公共交通がほとんどなく、村の道が舗装や照明の面でも十分でないセコトンでは、その傾向がさらに強くなります。セコトンという場所は静かな漁村であるぶん、移動そのものを宿や現地のチャーターに任せる前提で滞在を組み立てる人に向いています。逆に、自分の運転で自由に動き回りたい人、免許や保険の条件を自分で調べて対応できる人には、レンタルという選択肢も残ります。

よくある質問

Q. 日本の国際運転免許証でロンボク島のバイクを運転できますか。

いいえ。日本国内で発行される国際運転免許証は1949年のジュネーブ条約に基づくもので、インドネシアはこの条約の締約国として日本の警察が公表する一覧には含まれていません。在デンパサール日本国総領事館も、管轄地域(ロンボク島を含む)で車両を運転するにはインドネシア政府発行の運転免許が必要と案内しています。

Q. レンタルショップで免許証を確認されなかったので大丈夫ですよね。

確認されなかったことと、法的に運転が認められていることは別の問題です。取り締まりに遭った場合や事故を起こした場合には、免許の有効性があらためて問われることになります。

Q. 事故を起こした場合、海外旅行保険は使えますか。

加入している保険の約款によります。損保ジャパンの海外旅行保険のよくある質問では、無免許運転や飲酒運転による事故のケガは補償対象外とされています。正規の免許がない状態での運転は、この無免許運転に該当すると判断される可能性があるため、出発前に保険会社へ確認しておくと安心です。

Q. バイクや車を借りるとき、パスポートを預けても大丈夫ですか。

パスポートの原本を保証金として預けるのは避けた方が安心です。コピーの提示や、現金・クレジットカードでの保証金など、原本を渡さない方法を業者に相談することをおすすめします。

Q. 運転しない場合、セコトンではどう移動すればいいですか。

宿の送迎やチャーター車、ボートチャーターを組み合わせる方法が現実的です。空港からセコトンまでの移動や島内の移動手段については、それぞれ専用の記事で詳しく扱っています。

まとめ

ロンボク島で自分でバイクや車を運転する場合、日本の国際運転免許証はインドネシアで法的に有効な免許とは認められておらず、正規のインドネシアの運転免許を持たない状態での運転は無免許運転にあたります。海外旅行保険の多くも、無免許運転による事故を補償対象外としているため、レンタル自体は可能でも、法律面・保険面のリスクを理解したうえで判断する必要があります。

レンタルの相場やパスポートを預ける慣習、取り締まりの実際の運用については、公式な統一情報がなく、業者や情報源によって幅があります。断定できない部分は確認できなかったこととして扱い、目安として参考にしてください。

制度や運用は今後変わることがあります。出発前には、在デンパサール日本国総領事館、インドネシア国家警察(Korlantas Polri)、加入する保険会社の公式情報で、最新の内容を必ず確認してください。

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この記事が根拠にした情報
  • 在デンパサール日本国総領事館「安全の手引き」令和7年1月https://www.denpasar.id.emb-japan.go.jp/files/100628602.pdf
  • 在インドネシア日本国大使館「インドネシア国内各総領事館 連絡先・管轄区域」https://www.id.emb-japan.go.jp/conind_j.html
  • 埼玉県警察「国際免許証に関する条約締約国一覧」https://www.police.pref.saitama.lg.jp/f0110/menkyo/kokugai-kamei.html
  • 福岡県警察「ジュネーブ条約締約国等一覧」https://www.police.pref.fukuoka.jp/kotsu/unshi/geneva_list.html
  • インドネシア国家警察(Korlantas Polri)公式サイト「SIM Internasional」https://siminternasional.korlantas.polri.go.id/
  • 損保ジャパン 海外旅行保険 よくある質問https://faq.sompo-japan.jp/off/faq_detail.html?id=50926
  • インドネシア・コンサルティング「インドネシアの運転免許(SIM)完全ガイド」https://indonesia-consulting.jp/2026/06/13/indonesia-drivers-license/
  • Lomboq「Scooter Rental in Lombok 2026」https://lomboq.com/guide-content/scooter-rental-lombok
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