ロンボク島の病院・医療・海外旅行保険ガイド

2026年8月時点の情報です。ロンボク島で体調を崩したりケガをしたりしたとき、「どこへ連絡し、どこへ行き、どう支払うか」を知らないまま現地入りすると、軽症でも不安が大きくなります。この記事では、緊急連絡先と主要な医療機関、ダイビング事故(減圧症)の初動、そして海外旅行保険・クレジットカード付帯保険の使い方までをまとめました。島全体の基本情報は「ロンボク島完全ガイド」にまとめています。

この記事でわかること

  • 結論から言うと、ロンボク島の病院は「キャッシュレス対応かどうか」を事前に確認しないと、軽い入院でもその場での立て替えが発生し得ます
  • 緊急時の連絡先(112/119、各病院、在デンパサール日本国総領事館)を最初にまとめました。番号を控えるところから始めてください
  • ダイビングの減圧症は「ただちに100%酸素」が最重要。ギリ諸島から最短の再圧治療施設は北ロンボク県のRSUD Kab. Lombok Utara(タンジュン)です
  • 発熱時の市販薬はパラセタモール(アセトアミノフェン)を選び、デング熱の可能性がある間はイブプロフェンなどのNSAIDsを避けてください
  • 海外旅行保険とクレジットカード付帯保険は仕組みが違い、付帯保険には「利用付帯」の条件漏れという落とし穴があります
目次

まず控えておく緊急連絡先

出発前に紙とスマホの両方に控える番号

  • 112(統合緊急通報/通話無料): 警察・消防・救急をまとめて受ける番号です。ただしインドネシア情報通信省の案内では全国一律ではなく、導入済みの自治体から順次展開されています
  • 119(保健省の救急・救急医療サービス): 医療の緊急通報窓口です
  • RSUD Kota Mataram(マタラム市立病院): (0370) 640774/Jl. Bung Karno No.3, Mataram
  • RSUD Kab. Lombok Utara(北ロンボク県立病院・タンジュン): +62 878-1550-0773/Jl. Tioq Tata Tunaq, Tanjung
  • 在デンパサール日本国総領事館: (0361) 227-628(西ヌサトゥンガラ州=ロンボク島も管轄)
  • DAN緊急ホットライン(ダイビング事故): +1-919-684-9111
  • 加入している保険会社のアシスタンスデスク: 契約時に配布される24時間受付の番号。証券番号とセットで控えてください

電話番号や112の対応地域は変わることがあります。渡航直前に各機関の公式サイトで再確認してください。

体調を崩したら、まず何をすべきか

軽い発熱・下痢・切り傷などは、宿泊先近くのクリニック(Klinik)や薬局(Apotek)で対応できることがほとんどです。高熱が続く、意識がもうろうとする、骨折や大きな裂傷がある、といった場合はためらわずマタラム市内の病院へ向かってください。呼吸困難・大量出血・意識消失などの重症は、まず現地で応急処置を受けたうえで、バリ島やシンガポールへの医療搬送が検討されます。

判断に迷った場合は、加入している海外旅行保険のアシスタンスデスク(多くは日本語対応・24時間)にまず電話することをおすすめします。搬送先の選定や支払いの調整までサポートしてくれる保険会社が多いためです。

マタラム市内の主要病院・クリニック

ロンボク島の中核医療機関は、ほぼすべて州都マタラム市内に集まっています。セコトンやクタ・ロンボクからは、この市内の病院を目指すことになります。

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病院名種別・所在地外国人対応の目安向いている人
RSUD Kota Mataram(市立病院)公立/Jl. Bung Karno No.3, Mataram(TEL 0370-640774)公式サイトで高気圧酸素治療(RUBT)を案内。ダイバー向け料金表も公開ダイビング事故時の再圧治療
Siloam Hospitals Mataram民間総合病院/マタラム市内。旧「RS Grha Ultima Medika Mataram」全国チェーンで診療科目が多く、英語が通じやすいとされています専門科の受診・中等症以上の治療
RSUD Provinsi NTB(州立総合病院)公立・州の基幹病院/マタラム外国人向けの専用窓口は公表されていません重症・専門治療の紹介先
Harapan Keluarga Hospital民間病院/Jl. Ahmad Yani, マタラム外国人旅行者の受け入れ先として案内されることがあります急病・事故の一般対応
RS Risa Sentra Medika民間病院/マタラム市内英語対応の範囲は公表されていません一般診療

※各病院の公式サイト・公式情報にもとづく(2026年8月時点)。住所・診療科・対応言語は変わることがあります。

住所・診療科・対応言語は変わります。受診前に各病院の公式サイトかSNSで確認するか、保険会社のアシスタンスデスクに搬送先を指定してもらってください。タクシー配車では、Siloam Hospitals Mataramは旧名の「Grha Ultima Medika」で通じる場合があります。

日本語対応については、2026年8月時点、私たちが確認できた範囲ではロンボク島内で日本語対応を公表している病院はありません。バリ島側では、BIMC Hospital(クタ/ヌサドゥア)やKasih Ibu General Hospital(デンパサール)が国際患者向けサービスを案内しています。日本語スタッフの在席状況は時期によって変わるため、必要な場合は各病院公式サイトの問い合わせ窓口で事前に確認してください。

クリニックと病院の使い分け

  • 公立の診療所(Puskesmas): 地域住民向けの一次医療機関。料金は安いですが、外国語対応や設備は期待できません
  • 民間クリニック(Klinik): 観光エリア(クタ・ロンボク、センギギなど)にあり、軽症の診察・簡単な処置・薬の処方に対応。英語が通じることが多いです
  • 病院(RS = Rumah Sakit): 入院設備、X線・CTなどの検査機器、専門医が揃うのはマタラム市内の病院が中心です。骨折、高熱が続く、外傷が深いといった場合はクリニックではなく病院へ

セコトンやギリ諸島など地方部には、この「クリニックと病院の中間」にあたる設備の整った施設がほとんどありません。軽症はホテルスタッフに相談して近隣の診療所へ、それ以上はマタラム市内の病院へ、という二段階の判断になります。

診察料・入院費の考え方

インドネシアの医療費は、公立病院か民間病院か、部屋のクラス、処置内容によって大きく変わります。ネット上に出回る「相場」は病院ごとの実際の料金表とかけ離れていることが多いため、この記事では公式に公開されている数値だけを挙げます。

たとえばRSUD Kota Mataramは、高気圧酸素治療の料金を公式サイトで公開しています。基本の治療がRp231,000(約2,100円)、5回パッケージがRp1,097,250(約1万円)、ダイバー・スイマー向け(US Navy Table 5相当)がRp519,750〜2,955,391(約4,800円〜2万7,200円)です。円換算は1ルピア=約0.0092円(2026年8月時点の概算)で計算しています。実際のレートはBank Indonesiaの公表値をご確認ください。

外来診察料や入院費についても、各病院の窓口や公式の料金情報ページで受診前に見積もりを取るのが確実です。公立病院(RSUD)はインドネシア国民の公的医療保険(BPJS)を前提とした料金体系のため、外国人の自費診療では別の扱いになる場合があります。金額を含め、支払い条件は必ず窓口で確認してください。

支払い方法:キャッシュレス対応の可否がもっとも重要

ここがこの記事でいちばん伝えたいポイントです。インドネシアの病院では、保険会社と病院の間に事前の直接請求(キャッシュレス)契約がない限り、治療前にデポジット(預り金)の支払いを求められるのが基本です。金額は病院と症状で大きく変わり、外来レベルなら数十万ルピア(数千円)規模、入院や手術が絡めば数百万〜数千万ルピア(数万円〜数十万円)規模を提示されることもあります。

キャッシュレス対応を確認する3つのポイント

  1. 加入している保険会社に、渡航先の具体的な病院名を伝えて「直接請求(キャッシュレス)の実績があるか」を聞く
  2. 病院側にも「あなたの保険会社と提携しているか」を電話やメールで確認する
  3. 提携がない場合は、必ずクレジットカードの利用枠・キャッシング枠や予備の現金を確保しておく

キャッシュレス対応がない場合、いったん自分で全額を立て替え、帰国後に保険会社へ請求して払い戻しを受ける流れになります。渡航前の確認を省略しないでください。

図:キャッシュレス対応の可否がもっとも重要

保険会社と病院に提携(キャッシュレス対応)がある? いいえ 治療前にデポジットの支払いが必要になる はい その場での立て替えなしで治療を受けられる

薬局(Apotek)で買えるもの・処方箋が必要なもの

マタラム市内やクタ・ロンボク、センギギといった観光エリアには「Apotek」と呼ばれる薬局が点在し、全国チェーンのKimia Farmaも店舗を展開しています。

  • 処方箋なしで買えるもの: 解熱鎮痛剤(パラセタモール=アセトアミノフェン)、経口補水塩(Oralit)、制酸剤、抗ヒスタミン薬、消毒液・絆創膏などの応急処置用品
  • 処方箋(resep dokter)が必要なもの: 抗生物質、強い鎮痛剤、循環器系・精神科系の薬など。制度上は医師の処方箋が必須です

発熱時の解熱鎮痛剤はパラセタモールを選んでください

米国CDCのYellow Bookは、デング熱の発熱にはアセトアミノフェン(パラセタモール)を用い、アスピリンやイブプロフェンなどのNSAIDsは血液を固まりにくくする作用があるため出血の合併症を悪化させ得るとして避けるよう示しています。ロンボク島はデング熱が発生する地域です。原因がはっきりしない発熱では、まずパラセタモールを選び、NSAIDsは自己判断で使わないでください。

セコトンのような地方部には薬局そのものがほとんどないため、常備薬は移動前にマタラム市内やクタ・ロンボクでまとめて購入しておくと安心です。

日本から持参すべき薬

  • 普段使っている常用薬(説明書きの英語コピーがあると税関・診察時に説明しやすいです)
  • 解熱鎮痛剤はパラセタモール(アセトアミノフェン)系を。ロキソプロフェンやイブプロフェンなどのNSAIDsしか持っていない場合は、発熱時に使えない場面があると考えてください
  • 下痢止め・整腸剤(食事や水の変化で腹をこわしやすいため)
  • 酔い止め(ボートでの移動が多いエリアのため)
  • 虫よけ(DEETまたはイカリジン配合のもの)
  • 日焼け止め・日焼け後用のローション
  • 経口補水塩、絆創膏、消毒液

重症時の医療搬送:バリ島・シンガポールへ

マタラム市内の病院で対応できない重症(大きな外傷、重度の減圧症、集中治療が必要な状態など)は、バリ島デンパサールの病院、さらに必要であればシンガポールへの医療搬送が検討されます。搬送手段は「速く・医療管理下で運べる順」に検討します。

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搬送手段発着所要時間の目安向いているケース
定期便(航空機)プラヤ空港(ロンボク国際空港)→デンパサール空港飛行時間はおおむね30分前後座位で移動でき、酸素・監視が最小限で済むケース。医療者の同乗可否は航空会社への事前確認が必要
医療搬送機・エアアンビュランスプラヤ空港ほか→デンパサール/シンガポール手配時間を含め数時間〜半日以上集中治療・持続的な酸素投与が必要な重症。保険会社経由で手配
高速船+陸路レンバル/バンサル等→バリ島東部→デンパサール乗り継ぎを含め半日近くかかることもあります自力で移動できる軽症のみ。波・振動があり医療機器も使えないため重症には不向き

※一般的な旅行情報にもとづく目安(2026年8月時点)。実際の可否は航空会社・保険会社にご確認ください。

図:重症時の医療搬送|3つの選択肢

1 定期便(プラヤ空港発) デンパサールまで約30分 2 医療搬送機 手配を含め数時間〜半日 3 高速船+陸路 バリ島東部経由で半日近く

減圧症では、飛行機の与圧高度が上がると症状が悪化し得ます。航空搬送を行う場合は低高度飛行が可能かどうかを含め、必ず医師と保険会社の指示に従ってください。

医療搬送専用機のチャーター費用は、距離・機材・同乗医療スタッフの有無で大きく変わり、個人で即座に用意できる金額ではありません。「治療費用」だけでなく「救援者費用・医療搬送費用」の補償が付いた海外旅行保険への加入を、実質的に必須と考えてください。

海外旅行保険とクレジットカード付帯保険の違い

「クレジットカードに海外旅行保険が付いているから大丈夫」という考え方には、次の3つの落とし穴があります。

クレジットカード付帯保険の落とし穴

  • 利用付帯の条件漏れ:「そのカードで旅行代金(航空券やツアー代金など)を支払っていること」が条件の「利用付帯」の場合、条件を満たさないと補償自体が発動しません。「自動付帯」のカードかどうかを事前に確認してください
  • 治療費用の補償上限が低い:カード付帯保険の傷害・疾病治療費用の上限は、単体の海外旅行保険に比べて低めに設定されていることが多く、入院や医療搬送が絡む高額なケースでは上限に届かないことがあります
  • キャッシュレス(直接請求)に対応していないことが多い:単体の海外旅行保険は主要な国際病院とキャッシュレス提携をしていることがありますが、カード付帯保険はその場での立て替えが前提になっているケースが目立ちます

ダイビングやシュノーケリングを予定している場合は、保険の補償対象にマリンスポーツ・減圧症治療が含まれているか(除外条件になっていないか)もあわせて確認してください。ダイバー向けにはDAN(Divers Alert Network)のような専門保険も選択肢になります。海のアクティビティ全体の内容は「ロンボク島のシュノーケリング・ダイビングガイド」にまとめています。

ロンボクで実際に多い症状・ケガ

  • デング熱: 蚊が媒介する感染症で、高熱・関節痛・発疹が特徴です。媒介するネッタイシマカ(Aedes属)はCDCの案内によると早朝と夕方に刺されるリスクが高く、日中の虫よけ(DEETまたはイカリジン)と長袖が対策の中心になります。宿の水たまりや貯水容器も発生源になります。夜間に吸血するマラリア媒介蚊とは対策の時間帯が異なるため、蚊帳だけでは足りません。発熱時の解熱鎮痛剤はパラセタモールを使い、イブプロフェン・アスピリンなどのNSAIDsは出血リスクを高めるため避けてください
  • 食あたり・下痢: 生水や氷、加熱不十分な食事が原因になりやすく、旅行者に非常に多い症状です。整腸剤・下痢止めの携行と、水は必ずボトル入りを選ぶことが基本の対策です
  • 日射病・熱中症: 直射日光の強さと湿度の高さが重なるため、こまめな水分補給と休憩を挟まないと体調を崩しやすくなります

海の生きもの・サンゴによるケガの初動

「海のケガはとりあえず真水で洗う」は誤りです。DAN(Divers Alert Network)の案内では、受傷の種類ごとに対応が分かれます。

  • サンゴによる切り傷・すり傷: 石けんと水でしっかり洗い、大量の水で流します。サンゴ片や砂が残ると感染しやすいため、異物を残さないことが重要です。その後は消毒し、清潔な被覆材で覆います。赤み・腫れ・熱感・膿が出た場合はすぐに受診してください
  • ウニの棘: 見えている棘は慎重に取り除きます。皮膚を掘り返して探すと棘を折って悪化させるため避けてください。やけどしない範囲の温水(43〜45℃程度)に浸けると痛みが和らぐとされています。深く刺さった棘や関節付近の刺傷は医療機関へ
  • クラゲの刺傷: 真水をかけたりこすったりすると刺胞が発射して悪化し得ます。除染剤が手元にない間は海水で洗ってください。ハコクラゲが疑われる場合は酢を大量にかけ、医療機関の到着を待ちます

いずれも熱帯の海では感染が進みやすく、破傷風の予防接種歴もあわせて確認しておくと安心です。

狂犬病リスクと動物に咬まれたときの対応

インドネシアの多くの地域は狂犬病の流行地ですが、ロンボク島については西ヌサトゥンガラ州(NTB)の畜産・動物保健局が「狂犬病の発生はない(bebas rabies)」との見解を示しています。2026年に報じられた州内の狂犬病咬傷例は、同じNTB州でもスンバワ島側(スンバワ・ビマ・ドンプ)に集中しており、ロンボク島側は0件と報告されています。

ただし「清浄地域である」ことは「安全だから何もしなくてよい」という意味ではありません。清浄地域では狂犬病ワクチンや免疫グロブリンの在庫が限られる可能性があり、咬まれた場合の初期対応はむしろ難しくなります。また野犬による咬傷そのもの(細菌感染・破傷風)のリスクは残ります。動物に咬まれたり引っかかれたりした場合は、次の手順で対応してください。

  1. 傷口を石けんと流水で15分以上しっかり洗う
  2. 自己判断で様子を見ず、できるだけ早く医療機関を受診する
  3. 狂犬病ワクチン(および必要に応じて免疫グロブリン)の要否は医師の判断に従う。島内で入手できない場合、バリ島やジャカルタでの接種が必要になることがあります
  4. 傷口は縫合せず、破傷風の予防措置についても確認する

ダイビング事故と減圧症への対応

減圧症(DCS)は初動対応が結果を大きく左右します。DANは、現場でできる最重要の処置を「実行可能な範囲で最も高濃度の酸素を投与すること」としています。搬送手配だけを急いで酸素を後回しにしないでください。

減圧症が疑われるときの手順

  1. ただちに潜水を中止する
  2. 水平に寝かせ、体を保温する
  3. できるだけ早く100%酸素を投与する(デマンドバルブ付きの酸素キットが望ましい。ダイブショップの酸素キットの所在は潜る前に確認しておく)
  4. 水中に再び潜って圧をかける「水中再圧」は絶対に行わない
  5. 意識があり嘔吐がなければ水分を摂らせる
  6. 救急(119)とDAN緊急ホットライン(+1-919-684-9111)、保険会社のアシスタンスデスクに連絡する
  7. 症状が酸素でいったん消えても必ず受診する。酸素を止めると再燃することがあります

図:減圧症が疑われるときの手順

1 潜水を中止する 2 水平に寝かせ保温する 3 100%酸素を投与する 可能な場合 4 119・DAN・保険会社へ連絡する 5 必ず受診する 症状が軽くても自己判断で済ませない

症状が出たあとの航空機搭乗は、与圧高度が上がることで症状を悪化させます。自己判断でフライトに乗らず、医師の指示を仰いでください。

ロンボク周辺の再圧治療(高気圧酸素治療)施設

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施設所在地ギリ諸島(バンサル)からの目安備考
RSUD Kab. Lombok UtaraJl. Tioq Tata Tunaq, Tanjung(TEL +62 878-1550-0773)陸路で30〜45分程度公式サイトで高気圧酸素治療室(RUBT)の設置を案内。診療は月〜土と公表
RSUD Kota MataramJl. Bung Karno No.3, Mataram(TEL 0370-640774)陸路で60〜90分程度公式サイトでダイバー向け(US Navy Table 5相当)の料金を公開
Harapan Keluarga Hospital / RSUD Provinsi NTBマタラム市内陸路で60〜90分程度減圧症のアクセス先として案内されることがあります
Kasih Ibu Hospital(HDMC)バリ島航空・海路で数時間高気圧・ダイビング医学センターを開設

※各施設の公式サイトにもとづく(2026年8月時点)。稼働状況・受け入れ可否は必ず電話でご確認ください。

チャンバーの稼働状況、当直の高気圧酸素治療医の有無、受け入れ可否は日によって変わります。行き先を決める前に必ず電話で確認してください。 ダイビングを予定している方は、事前にダイビングショップやインストラクターに「最寄りの再圧施設と連絡体制」「船上の酸素キットの有無」を確認し、ダイブ保険(DANなど)への加入も検討してください。

セコトンなど地方部で発症した場合の現実

セコトンはロンボク島南西部に位置し、マタラム市内までは地図上の経路検索で約40km・40分〜1時間と表示されます。ただしこれは順調に走れた場合の数値です。実際には道路の状態、夜間、雨天、荷物や患者を乗せた慎重な運転で伸びるため、1〜2時間を見ておくのが現実的です。セコトン湾の奥(ペランガン方面)に滞在する場合はさらに時間がかかります。

  • 近隣に大きな病院やクリニックがないため、まず宿泊施設のスタッフに相談し、搬送手段(車・場合によっては船)を確保する
  • 海外旅行保険のアシスタンスデスクと病院の電話番号は、出発前に紙とスマホの両方に控えておく
  • 症状が重い場合は、途中の小さな診療所で足止めされず、最初からマタラム市内の病院を目指す判断も必要になる

エリア全体の治安や安全対策については「ロンボク島の治安ガイド」もあわせてご確認ください。

注意点・デメリット

  • 地方部は医療機関が限られます。 セコトンやギリ諸島などでは、専門的な治療ができる施設が近くにないことを前提に行動計画を立ててください
  • キャッシュレス対応でない場合、高額の立て替えが必要になります。 現金や予備のクレジットカード枠を用意しておかないと、治療そのものが遅れる事態にもなりかねません
  • 日本語対応は期待しないでください。 2026年8月時点、私たちが確認できた範囲ではロンボク島内で日本語対応を公表している病院はありません。翻訳アプリや保険会社のアシスタンスデスクを積極的に頼ってください
  • 再圧チャンバーは「あるはずだから大丈夫」ではありません。 設備があっても稼働状況や受け入れ可否は日によって変わるため、潜る前の確認が必要です
  • 保険に入っていても、利用付帯の条件漏れや補償上限の低さで実質的にカバーされないケースがあります。契約内容は必ず出発前に読み直してください

よくある質問

Q. ロンボク島に日本語対応の病院はありますか?

A. 2026年8月時点、私たちが確認できた範囲では、ロンボク島内で日本語対応を公表している病院はありません。バリ島側のBIMC HospitalやKasih Ibu General Hospitalが国際患者向けサービスを案内しています。ロンボク島内で受診する場合は、英語での説明か、保険会社のアシスタンスデスク経由での通訳サポートを想定しておいてください。

Q. 熱が出たとき、どの解熱鎮痛剤を使えばいいですか?

A. パラセタモール(アセトアミノフェン)を選んでください。CDCは、デング熱ではアスピリンやイブプロフェンなどのNSAIDsが出血の合併症を悪化させ得るとして避けるよう示しています。ロンボク島はデング熱が発生する地域のため、原因がはっきりしない発熱ではNSAIDsを自己判断で使わないのが安全です。

Q. ダイビング中に減圧症の疑いが出たらどうすればいいですか?

A. ただちに潜水を中止し、水平に寝かせて保温したうえで、できるだけ早く100%酸素を投与してください。水中再圧は行いません。並行して救急(119)、DAN緊急ホットライン(+1-919-684-9111)、保険会社に連絡します。最寄りの再圧治療施設はギリ諸島側ならRSUD Kab. Lombok Utara(タンジュン)ですが、受け入れ可否は必ず電話で確認してください。

Q. セコトンで急病になったら、病院までどのくらいかかりますか?

A. マタラム市内の病院まで、経路検索上は約40分〜1時間ですが、実際には1〜2時間を見ておくのが現実的です。セコトン湾の奥に滞在する場合はさらにかかります。宿泊施設のスタッフや保険会社のアシスタンスデスクに早めに連絡してください。

Q. 薬局で抗生物質は買えますか?

A. 制度上は医師の処方箋(resep dokter)が必要です。体調不良が続く場合は自己判断で薬を探すより、まずクリニックや病院を受診してください。

出典

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