ロンボク島の両替・支払い事情|現金・カード・QRIS

2026年8月時点・公式情報にもとづく

2026年8月時点の情報です。両替・決済は制度変更が多い分野のため、渡航直前に各金融機関・各サービスの公式ページで最新情報をご確認ください。

なお、本文中の円換算は Rp10,000=約88円 で統一しています。これはBank Indonesia(インドネシア中央銀行)が2026年8月7日に公表した対円レート(100円=Rp11,292.29〜11,409.40)に基づく概算です。実際のレートは日々変動するため、金額はすべて目安としてご覧ください。

目次

この記事でわかること

  • 結論:到着後の現金確保は「ATMで引き出す」が最も効率的。両替は市中の公認両替商を使い、空港両替は少額のみにとどめるのが安全です
  • 空港・市中両替所・ATMの使い分けと、それぞれの手数料の考え方
  • カードが使える店(中〜上級ホテル、大型スーパー等)と、ほぼ使えない店(ワルン、屋台、ローカルボート、ドライバー)の実態
  • QRIS(インドネシア統一QRコード決済)を日本人旅行者が使えるかどうかの、2026年8月時点の確定状況
  • セコトンなど地方部特有の「ATMが少ない」リスクと、その備え方

結論:到着後の現金確保はこの順番で

結論

空港では当日分の現金だけを確保し、まとまった額は市街地の銀行ATMで引き出す。市中の公認両替商は、外貨現金を持ち込んだ場合の選択肢として使います。

ロンボク島に到着してから現金を用意する場合、優先順位は次の通りです。

  1. 空港到着後、当日の交通費・食費分だけを空港内の両替所かATMで確保する(Rp500,000〜1,000,000=約4,400〜8,800円程度が目安)
  2. その後はマタラムやスンギギ、クタ・ロンボクなど市街地の銀行ATMで、まとまった額を引き出す
  3. 市中の公認両替商(Authorized Money Changer)は、まとまった外貨現金を持ち込む場合の選択肢として使う

プラヤ空港(ロンボク国際空港)の公式サイトには、施設案内として「Penukar Uang(両替所)」「ATM & Bank」が掲載されています(2026年8月時点)。到着時に現金がまったく手に入らない、という事態は考えにくい構成です。

到着後の現金確保の流れを図にすると、次のようになります。

図:到着から現金確保までの判断フロー

プラヤ空港(ロンボク国際空港)到着 1 空港内の両替所/ATMで当日分だけ 目安 Rp500,000〜1,000,000(約4,400〜8,800円)=当日の交通費・食費分 レートの傾向 市中より不利になりやすい 手数料 別掲せずレートに含める形が一般的 リスク 少額にとどめれば影響は小さい まとまった外貨現金(円・米ドル等)を持ち込んでいる? NO YES 2A 市街地の銀行ATMでまとめて引き出す マタラム・スンギギ・クタ・ロンボクなど市街地 レートの傾向 カード会社の為替レート+所定手数料が基準 手数料 ATM側の引き出し手数料+カード発行会社の海外事務手数料が別途 リスク 引き出し1回ごとに手数料。回数を減らすほど有利 2B 市中の公認両替商(Authorized Money Changer) レートの傾向 空港より有利になりやすいが店舗差が大きい 手数料 店により差があり、事前に総額提示を求めるのが確実 リスク 無許可業者に注意。QRコード付き公式ロゴ・許可証の掲示を確認 主軸はATM引き出し。現金の持ち込みや両替所は補助的に使う

※レートの傾向は一般的な目安です。公的機関が「空港は何%不利」といった数値を公表しているわけではありません(2026年8月時点)。

海外のカードを持っている旅行者にとって、多くの場合いちばん手間が少ないのはATM引き出しです。両替所を何軒も回ってレートを比較する手間や、レート詐欺のリスクを考えると、「ATM引き出しを主軸に、現金の持ち込みや両替所は補助的に使う」という組み立てが、P1層(バリ経験ありのロンボク初心者)には現実的です。

なお、インドネシア国内での取引は法令上ルピア建てが原則です(Bank Indonesia規則 PBI 17/3/PBI/2015「インドネシア共和国領域内におけるルピア使用義務」)。外貨をそのまま使って支払う前提では組み立てないでください。

空港・市中両替所・ATMの使い分け

「どこで両替するのが一番お得か」は多くの旅行者が最初に迷うポイントです。それぞれの特徴を整理しました。

なお、両替レートは各業者が自由に設定するもので、公的機関が「空港は何%不利」といった数値を公表しているわけではありません。下表の「レートの傾向」は、あくまで一般的な傾向としての目安です。

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手段レートの傾向(目安)手数料向いている人・場面
空港内の両替所市中より不利になりやすい手数料を別掲せずレートに含める形が一般的到着直後の交通費・当日分の現金確保のみ
市中の公認両替商(Authorized Money Changer)空港より有利になりやすいが店舗差が大きい店により差があり、事前に総額提示を求めるのが確実まとまった外貨現金(円・米ドル等)を持ち込んでいる人
銀行ATM(海外発行カード)カード会社の為替レート+所定手数料が基準ATM側の引き出し手数料+カード発行会社側の海外事務手数料が別途まとまった額を引き出したい人、両替所を探す手間を省きたい人
クレジットカードのキャッシング現地ATMでのキャッシングと同じ扱い利息が日割りで発生するため、早期返済が前提緊急時の予備手段

※一般的な傾向としての目安(2026年8月時点)。実際のレート・手数料は各業者・各社の公式情報をご確認ください。

Bank Indonesiaは、公認両替商(KUPVA BB)の見分け方を明示しています。店頭の看板に「Authorized Money Changer」の表記とQRコード付きの公式ロゴ・ID番号があること、店内にBI発行の許可証が掲示されていることが公認業者の条件です。QRコードを読み取れば許可の有無を確認できます。無許可業者を見かけた場合は、地域のBank Indonesia事務所またはBIコンタクトセンター「BI 131」への通報が案内されています。

ATMでの引き出し方法と手数料

ロンボク島の銀行ATM(BCA、Mandiri、BNI、BRI等)のうち、Visa(Plusマーク)・Mastercard(Cirrusマーク)のあるカードは広く利用できます。

JCBカードについては、JCB公式が「Cirrusマーク付きのJCBカードはCirrusまたはJCBマークのあるATM、Cirrusマークのないカードは JCBマークのあるATMのみ利用可能」と案内しています。利用できるATMは、JCBの「ATM Navi」または国・地域別の提携金融機関一覧で事前に確認できます。ATM筐体に表示されているブランドマークを、カード挿入前に確認する習慣をつけてください。

POINT

JCBカードは「Cirrusマーク付き→CirrusまたはJCBマークのATM」「Cirrusマークなし→JCBマークのATMのみ」利用可能です。ATM筐体のブランドマークを、カード挿入前に確認する習慣をつけてください。

1回・1日の引き出し上限

上限額は「ATM側の上限」と「カード発行会社側の上限」の二段構えになります。

  • ATM側の上限は、銀行・機種・投入紙幣によって異なります。海外発行カード向けの上限を横断的にまとめた公式資料は公表されていないため、実際にいくらまで引き出せるかは現地で試してみるまで確定しません。目安としてはRp1,250,000〜3,000,000程度(約11,000〜26,400円)に収まることが多いと考えて準備してください
  • 参考までに、インドネシアの銀行が自行カードに設定している1日上限は、Bank Mandiriがチップ搭載のGold/Platinumデビットカードで1日Rp20,000,000(約176,000円、公式発表)、BNIがカード種別に応じて1日Rp10,000,000(約88,000円)規模と公表しています。ただしこれらはインドネシア国内発行カード向けの数字です
  • 海外発行カードの場合は、発行会社(日本の銀行・カード会社)側の1回あたり・1日あたりの上限が別途適用されます。この数字は自分のカードの公式ページ・アプリでしか確認できません。渡航前に必ず確認してください
  • 手数料は引き出し1回ごとに発生するのが一般的です。1回の上限いっぱいまで引き出して回数を減らすと、出費を抑えられます

手数料は二重にかかる

  • 現地ATM側の手数料:銀行・機種によって幅があり、外国発行カードに対する課金額を公表している銀行はほとんどありません。金額が画面に表示されたら、確定する前に必ず確認してください。想定より高ければ、その場でキャンセルして別の銀行のATMを試す判断も有効です
  • 日本のカード発行会社側の海外事務手数料:こちらは公式に明示されています。たとえば住信SBIネット銀行のデビットカードは海外事務手数料2.50%(非課税)、Wiseのデビットカード(日本発行)は月あたり合計25,000円までATM引き出し無料、それを超える分に100円+1.75%(いずれも2026年8月時点の各社公式表記)です。ご自身のカードの条件は、必ず発行会社の公式ページで確認してください

空港での確保目安

Rp500,000〜1,000,000

約4,400〜8,800円

ATM側上限の目安

Rp1,250,000〜3,000,000

約11,000〜26,400円

住信SBIネット銀行

2.50%

デビットカード海外事務手数料

Wiseデビットカード

月25,000円まで無料

超過分は100円+1.75%

いずれも2026年8月時点の目安・各社公式表記

DCC(自国通貨建て決済)は必ず断る

ATMやカード決済端末で「日本円で決済しますか?(Convert to JPY)」「DCC(Dynamic Currency Conversion)」と表示されたら、「いいえ」または「IDR(現地通貨)で決済」を選んでください

DCCは、決済端末側で自動算出されたレートが適用される仕組みです(三井住友カード公式の加盟店向け案内でも「クレジット決済端末機にて自動算出」と説明されています)。この上乗せ幅は事前に開示されないことが多く、現地通貨建てより不利になりやすいのが実情です。上乗せ率の公的な統計はないため具体的な数字は示せませんが、選べるなら常に現地通貨(IDR)建てが原則です。

注意

「日本円で決済しますか?(Convert to JPY)」「DCC」と表示されたら、必ず「いいえ」または「IDR(現地通貨)で決済」を選んでください。現地通貨建てより不利になりやすいのが実情です。

そのほかの注意点

  • ATMのネットワーク障害や現金切れに遭遇することがあります。1台が使えなくても慌てず、近くの別の銀行のATMを試してください
  • デビットカードでの引き出しは、クレジットカードのキャッシング(借入)と違って利息が発生しない点がメリットです。ただし為替上乗せの水準はカードによって差が大きいため、どちらが有利かは一概には言えません(詳しくはFAQ Q2)

カードが使える店・使えない店の実態

「ロンボク島ではカードが使える」というのは半分だけ正しい情報です。実際には、店の規模・業態によってはっきり分かれます。

カードが使える傾向にある場所

  • 中〜上級のホテル・リゾート
  • マタラムなど都市部の大型スーパーマーケット
  • 空港内の店舗、一部の大型レストラン・カフェ

カードがほぼ使えない場所(現金必須)

  • ワルン(庶民的な食堂)
  • 屋台・ナイトマーケットの露店
  • ローカルの手配船・ボート(ギリ諸島や南ギリへの渡し船など)
  • 個人ドライバー・バイクタクシー
  • 市場、小規模な雑貨店
  • 多くのホームステイ・ゲストハウス

観光の中心地から一歩離れるほど、また個人商店・個人事業者との取引になるほど、現金前提になっていきます。クレジットカードを使える店でも、決済端末(EDC)の通信環境が不安定で決済に時間がかかることがあります。また、店によってはカード手数料(サーチャージ)を上乗せする場合があります。上乗せ率は店ごとの判断で、公的な基準はありません。カードで払う前に「カード払いで金額は変わりますか」と一言確認するのが確実です。

エリアと業態でカードの使いやすさがどう変わるかを図にすると、次のようになります。

図:エリア別・決済手段の濃淡マップ

N S W E ここから南西は現金前提 都市部・主要観光エリア マタラム/スンギギ/クタ・ロンボク カードが使える傾向 中〜上級のホテル・リゾート 都市部の大型スーパー 空港内の店舗 一部の大型レストラン・カフェ セコトン=本島南西部 現金のみ前提 ATMの稼働台数は公式検索でも確定できず 南西部の島々(南ギリ方面) 都市部 → 地方部・個人事業者へ ローカルの手配船=現金必須 カードが使える傾向にある場所 中〜上級ホテル/大型スーパー/空港内店舗/大型レストラン・カフェ カードがほぼ使えない場所(現金必須) ワルン/屋台・ナイトマーケット/ローカルの手配船/個人ドライバー・バイクタクシー/市場・雑貨店等

※位置関係は模式図です。本文で方角を明記しているのはセコトン=ロンボク島本島南西部のみ。カード可否は店の規模・業態による傾向で、2026年8月時点の実態です。

QRIS(統一QR決済)は外国人観光客が使えるのか

QRIS(QR Indonesian Standard)は、GoPay・OVO・DANA・ShopeePayや各銀行アプリなど、インドネシア国内のQRコード決済を1つの規格に統一した仕組みです。結論から言うと、2026年8月時点で、日本の消費者が自分のスマホアプリでインドネシアのQRISを使える状態にはなっていません。根拠は次の通りです。

  • QRISに紐付けられる支払い手段は、インドネシア国内の預金口座、およびサーバー型電子マネー(GoPay、OVO、DANA等)です。Bank Indonesiaの公式説明でも、対象はデビットカード・クレジットカード・信用枠・サーバー型電子マネーとされており、海外発行カードを直接QRISに紐付ける仕組みは示されていません
  • Bank Indonesiaは「QRIS Antarnegara(QRISクロスボーダー)」を進めており、公式ページ上ではタイ・マレーシア・シンガポールと並んで日本(Japan)も提携国として掲載されています。ただし日本欄の取引限度額は「TBA(未発表)」、日本側の対応金融機関も「TBA」表記のままです(2026年8月時点)
  • 日本との接続は2025年8月17日に開始済みですが、方向が逆です。Bank Indonesiaの公式ニュースリリースは、開始時点で「インドネシアの人々が、国内の決済アプリで日本の35加盟店のJPQR Globalを読み取って支払える」と説明しています。日本人がインドネシアで自国アプリを使う逆方向については、同リリースが「今後インドネシア国内の加盟店へ拡大していく予定」と述べるにとどまり、開始時期も対応アプリも公表されていません
  • 「QRIS TUNTAS」という制度も報じられていますが、これはQRISを使った現金引き出し・送金・預入の機能拡張で、Bank Indonesia公式の説明でも利用条件は「QRIS TUNTAS参加事業者に預金口座またはサーバー型電子マネー口座を持つ人」とされています。外国発行カードの紐付けとは別の話です

実務上の代替策として、GoPayはVisa/Mastercardのデビットカードでのチャージに対応しています(GoPay公式)。ただし、海外発行カードが使えるか、インドネシアの電話番号なしでアカウントを開設できるかについては、GoPay公式ページに明記がありません。使えたら得、程度に考えてください。

現時点でのおすすめは、「QRISが使えたらラッキー」程度に考え、現金とカードを主軸に準備しておくことです。 この分野は制度変更のスピードが速いため、本記事も今後の公式発表を踏まえて更新していきます。

チップの相場と渡し方

インドネシアでは日本のようにチップを渡す習慣が必須ではありません。以下は公的に定められた基準ではなく、観光業の現場で見聞きされる相場感の目安です。渡す・渡さないは自由に判断してください。

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場面目安
レストラン(サービス料込みでない店)会計の5〜10%程度、または端数を切り上げて渡す
ホテルのポーター1個あたりRp10,000〜20,000(約90〜180円)
個人ドライバー・ガイド(1日単位)Rp50,000〜100,000程度(約440〜880円)
スパ・マッサージRp20,000〜50,000程度(約180〜440円)

※公的に定められた基準ではなく、観光業の現場で見聞きされる相場感の目安です(2026年8月時点)。

図:チップの相場(1回あたりの目安)

ホテルのポーター(1個) Rp10,000〜20,000 個人ドライバー・ガイド(1日) Rp50,000〜100,000 スパ・マッサージ Rp20,000〜50,000

レストランは会計の5〜10%程度のため対象外。公的な基準ではなく相場感の目安

ホテルやレストランの請求書でよく見る「++」表記のうち、税(Tax)の部分は制度として確認できます。インドネシアではホテル・レストラン・ワルン等で提供される飲食物は付加価値税(PPN)の対象外で、代わりに地方税である PBJT(特定財・サービス税)が課され、その税率は法律(2022年第1号法・UU HKPD)で上限10%と定められています(インドネシア国税総局公式)。実際の税率は地方条例で決まります。

一方のサービス料(Service Charge)は事業者ごとの商慣行で、法定のものではありません。含まれているかどうかはメニューや請求書の表記で確認してください。サービス料が含まれている場合は、重ねてチップを渡す必要はありません。渡す際は小額紙幣を用意しておき、さりげなく手渡すのがスマートです。

小額紙幣を用意しておくべき理由

ワルンや屋台、駐車場の係員など小規模な支払い先では、Rp100,000札のような高額紙幣を出すとお釣りが用意できない場合があります。とくに地方部・早朝・営業開始直後は釣り銭が不足しがちです。これは公的な統計があるものではありませんが、現金社会で広く見られる状況として、備えておいて損はありません。

現在流通しているルピア紙幣は、Rp1,000/2,000/5,000/10,000/20,000/50,000/100,000の7種類です(Bank Indonesia 2022年発行券)。ATMから出てくるのは通常Rp50,000札またはRp100,000札で、どちらが出るかは機種によって決まっています。小額紙幣を作りたいときはRp50,000札のATMを選ぶのが手早い方法です。

POINT

ATMから出てくる紙幣はRp50,000札またはRp100,000札で、どちらが出るかは機種によって決まっています。小額紙幣を作りたいときはRp50,000札が出るATMを選ぶのが手早い方法です。

それでも駐車場・ワルンでの支払いやチップにはRp20,000以下の紙幣が必要な場面が多いため、市街地の銀行やスーパーでの買い物の際に、Rp20,000以下の紙幣を意識的に数枚ずつ確保しておくと、その後の支払いがスムーズになります。

セコトンなど地方部のATM事情

ロンボク島本島の南西部にあたるセコトンエリアについて、私たちは各銀行の公式ATM検索でも稼働台数を確定できていません。マタラムやスンギギ、クタ・ロンボクといった主要観光エリアと比べて金融インフラが薄いことは確かですが、「どこに何台あるか」を断定できる公開情報が見当たらないのが正直なところです。

だからこそ、セコトンや南西部の島々(南ギリ方面)への滞在を予定している場合は、マタラムやスンギギなど都市部にいる間に、必要な現金をまとめて引き出しておくことを強くおすすめします。「現地に着いてからATMを探す」という前提で動かないでください。もし現地で現金が尽き、近くのATMが故障・現金切れだった場合、調達のために都市部まで戻る移動時間が丸ごと必要になります。

注意

セコトンでは「現地に着いてから足りなくなったら下ろす」が成り立ちにくいと考えてください。近くのATMが故障・現金切れの場合、調達のために都市部まで戻る移動時間が丸ごと必要になります。

セコトン滞在中に想定される出費(食事、ボートチャーター、アクティビティ、チップ、交通費)を日数分見積もり、そこに余裕を足した額を、都市部で確保しておく。これが最も確実な備えです。

セコトンへ出発する前に都市部でやっておくこと

  • 滞在日数分+余裕分の現金をまとめて引き出す
  • Rp20,000以下の紙幣を数枚ずつ確保する
  • カード発行会社の上限・手数料を確認しておく
  • 海外緊急連絡先を紙に書いて携帯する

図:セコトンへ出発する前にやっておくこと

滞在日数分+余裕分の現金をまとめて引き出す Rp20,000以下の紙幣を数枚ずつ確保する カード発行会社の上限・手数料を確認しておく 海外緊急連絡先を紙に書いて携帯する

両替詐欺・レート表示トリックの手口と回避法

両替に関するトラブルはバリ島・ロンボク島を含むインドネシア全域で報告されています。手口と、その場での回避策を整理すると次の通りです。

図:両替詐欺は「4つの瞬間」に仕掛けられる

時間の流れ 1 2 3 4 手口 無許可の路上両替商が「レートが良い」と声をかけてくる 手口 極端に良いレートの看板で客を呼び込む 手口 実際の計算時に「手数料」を後出しで差し引く 手口 紙幣を数える際に素早く操作し、少ない枚数を渡す その場でやること 声かけには応じない。公式ロゴと許可証がある公認業者のみ利用 その場でやること 提示レートだけを見て契約せず、受け取れる総額を事前に確認 その場でやること 総額に納得してから取引を進める。違和感があればその場でやめる その場でやること カウンターの上で自分でも数え直し、紙幣を1枚ずつ確認 基準は「レートの高さ」ではなく「公認業者かどうか」

※Bank Indonesiaは公認両替商(KUPVA BB)の識別方法として、QRコード付き公式ロゴ・ID番号と店内掲示の許可証を挙げています。無許可業者の通報先はBIコンタクトセンター「BI 131」(2026年8月時点)。

  • 極端に良いレートの看板で客を呼び込み、実際の計算時に「手数料」を後出しで差し引く:提示レートだけを見て契約せず、必ず「受け取れる金額の総額」を事前に確認する
  • 紙幣を数える際に素早く操作し、少ない枚数を渡す:カウンターの上で、両替商にも見える位置で自分でも数え直す
  • 紙幣を受け取ったらその場で1枚ずつ確認する:破損紙幣が紛れていないかを見る
  • 無許可の路上両替商が「レートが良い」と声をかけてくる:Bank Indonesiaは、QRコード付き公式ロゴと店内掲示の許可証がある公認業者のみを利用するよう案内しています。声かけには応じない

ATM・カード利用時には、両替詐欺とは別のリスクもあります。

  • スキミング(カード情報の盗み取り):銀行支店に併設された屋内ATM、警備員のいるATMを優先し、カード挿入口に不自然な装着物がないか確認してください。暗証番号を入力する際は手で隠すことをおすすめします
  • 銀行員を名乗る電話・SMSによる詐欺:在インドネシア日本国大使館が注意喚起を出しています。「カードの不正利用を検知した」と電話をかけ、SMSのリンクを踏ませて暗証番号を繰り返し入力させ、送金を承認させる手口です。相手が個人情報を知っていても信用せず、いったん電話を切り、自分の手元にある正規の銀行連絡先にかけ直してください
  • カードの飲み込み:地方部ではトラブル発生時に銀行支店の窓口まで戻る必要があり、都市部より復旧に時間がかかります。カード会社の海外緊急連絡先を紙に書いて携帯しておくと安心です

注意

「カードの不正利用を検知した」という銀行員を名乗る電話・SMSに注意してください。相手が個人情報を知っていても信用せず、いったん電話を切り、自分の手元にある正規の銀行連絡先にかけ直してください(在インドネシア日本国大使館の注意喚起)。

回避の基本は、「レートの高さ」ではなく「公認業者かどうか」を基準に選ぶこと、そしてその場で現金を数え、金額に納得してから店を離れることです。少しでも違和感があれば、その場で取引をやめる判断も必要です。

キャッシュパスポート・Wiseは持っていくべきか

現金・国内発行カードに加えて、キャッシュパスポート(プリペイド外貨カード)やWiseのようなマルチカレンシーカードを併用するかどうかも、よく相談される論点です。

  • メリット:為替上乗せや海外ATM手数料が抑えられている商品があります。前述の通りWiseのデビットカード(日本発行)は月25,000円までATM引き出し無料、超過分に100円+1.75%(2026年8月時点・公式表記)です。紛失時に現金より被害を限定できる点も安心材料です
  • デメリット・注意点:インドネシアのATMでの対応状況やエラー発生率について、各社が公式に数値を出しているわけではありません。地方部のATMで海外発行のプリペイドカードが弾かれる可能性は否定できないため、緊急時に頼れる現金や別のカードを必ず併用してください

結論として、キャッシュパスポートやWiseは「メインの現金確保手段」ではなく、「為替手数料を抑えるサブの選択肢」として、通常のクレジットカード・デビットカードや現金と組み合わせて持っていくのが現実的です。1枚のカード・1つの手段に頼り切らないことが、地方部を含むロンボク島滞在ではとくに重要になります。

注意点・デメリットまとめ

  • 地方部(セコトン含む南西部エリア)では、都市部と比べてカードがほぼ使えず、現金前提の生活になります
  • 地方部のATMは台数が少なく、故障・現金切れで使えないことがあります。過信は禁物です
  • 空港両替は利便性が高い反面、レートが市中より不利になりやすいため、少額利用にとどめるのが無難です
  • QRISはBank Indonesia公式ページ上で日本が提携国として掲載されていますが、限度額は「TBA」、日本側の対応金融機関も未発表です。日本→インドネシア方向の開始時期は公表されていないため、現金とカードを主軸に準備してください
  • ATMやカード決済端末で「日本円で決済しますか」と聞かれたら、必ずIDR(現地通貨)を選んでください
  • カード決済可能な店でも、通信環境やサーチャージ(手数料上乗せ)の問題が起きることがあります
  • 引き出し上限も手数料も、最終的には「自分のカードの条件」で決まります。渡航前に発行会社の公式ページで確認してください

よくある質問(FAQ)

現金・両替に関する質問

Q1. ロンボク島に日本円の現金を持っていって、現地で両替できますか?

マタラムやスンギギなど都市部の公認両替商であれば、日本円の両替に対応している店があります。ただし、取扱通貨とレートは店舗ごとの判断で、公的なリストはありません。米ドルより不利なレートになることも、そもそも円を扱っていないこともあります。地方部では対応店がさらに限られるため、日本円現金だけに頼る計画は避け、カードでのATM引き出しと組み合わせてください。

Q2. クレジットカードの海外キャッシングとATMでのデビットカード引き出し、どちらがお得ですか?

カードの種類によります。為替上乗せの小さいカード(Wiseは月25,000円までATM無料、超過分100円+1.75%)を使う場合はデビットが有利です。一方、一般的な銀行系デビットカードは海外事務手数料が2〜3%程度上乗せされます(住信SBIネット銀行は2.50%と公表)。この場合、クレジットカードのキャッシング(為替上乗せはなく金利のみ)を使い、帰国後すぐに繰り上げ返済したほうが安くなるケースもあります。金利水準はカードごとに異なるため、渡航前にご自身のカードの海外事務手数料とキャッシング金利を公式ページで確認しておくことをおすすめします。

Q3. セコトンに滞在する場合、どのくらいの現金を用意しておけば安心ですか?

明確な基準額を示せる一次情報は現時点で持ち合わせていません。目安としては、都市部を出る前に「滞在日数分の飲食・アクティビティ・交通費・チップ」をまとめて引き出し、そこに1〜2日分の余裕を足した金額を持参することをおすすめします。セコトンでは「足りなくなったら下ろす」が成り立ちにくいと考えて準備してください。

カード・QR決済とトラブル回避に関する質問

Q4. QRISやGoPayをロンボク島に行く前に日本で準備しておくことはできますか?

GoPayはVisa/Mastercardのデビットカードでのチャージに対応していますが、海外発行カードが使えるか、日本の電話番号だけでアカウントを開設できるかについて、GoPay公式ページに明記はありません。2026年8月時点では確実な方法とは言えないため、現金・国際カードを主軸にした準備を優先してください。

Q5. 両替商やATMでぼったくりに遭わないために、いちばん簡単な自衛策は何ですか?

「レートの良さ」で店を選ばず、QRコード付き公式ロゴと店内掲示の許可証がある公認両替商(Authorized Money Changer)を選ぶこと、そして受け取った金額をその場で数えることです。両替商とのトラブルの多くはこの2点で避けられます。ATMではスキミングや、銀行員を名乗る電話詐欺といった別種のリスクもあるため、前述の注意点もあわせて実践してください。


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この記事が根拠にした情報
  • Bank Indonesia「QRIS Cross-Border(QRIS Antarnegara)」(提携国一覧。日本はJapan/限度額TBA、標準はJPQR Global、日本側金融機関はTBA表記)https://www.bi.go.id/en/fungsi-utama/sistem-pembayaran/ritel/kanal-layanan/QRIS/QRIS-Antarnegara/default.aspx
  • Bank Indonesia ニュースリリース「QRIS Resmi Dapat Digunakan di Jepang」(2025年8月17日開始。インドネシア側利用者が日本の35加盟店で利用可能、逆方向は今後拡大予定)https://www.bi.go.id/id/publikasi/ruang-media/news-release/Pages/sp_2719325.aspx
  • Bank Indonesia「Quick Response Code Indonesian Standard(QRIS)」(QRISに紐付く支払い手段の範囲)https://www.bi.go.id/id/fungsi-utama/sistem-pembayaran/ritel/kanal-layanan/QRIS/default.aspx
  • Bank Indonesia「QRIS TUNTAS(Tarik Tunai, Transfer, dan Setor Tunai)」(利用条件=国内の預金口座またはサーバー型電子マネー)https://www.bi.go.id/id/fungsi-utama/sistem-pembayaran/ritel/kanal-layanan/qris/qris-tuntas/default.aspx
  • Bank Indonesia「Informasi Kurs – Kurs Transaksi BI」(2026年8月7日 対円レート 100円=Rp11,292.29〜11,409.40)https://www.bi.go.id/en/statistik/informasi-kurs/transaksi-bi/default.aspx
  • Bank Indonesia 規則 PBI 18/20/PBI/2016「Kegiatan Usaha Penukaran Valuta Asing Bukan Bank」(KUPVA BB=非銀行両替業の許可制度)https://www.bi.go.id/id/publikasi/peraturan/Pages/pbi_182016.aspx
  • Bank Indonesia 規則 PBI 17/3/PBI/2015「Kewajiban Penggunaan Rupiah di Wilayah NKRI」(国内取引のルピア建て義務)https://www.bi.go.id/id/publikasi/peraturan/Pages/pbi_170315.aspx
  • Bank Indonesia ニュースリリース「Bank Indonesia dan Pemerintah Meluncurkan Uang Rupiah Kertas Tahun Emisi 2022」(流通紙幣7種の券種)https://www.bi.go.id/id/publikasi/ruang-media/news-release/Pages/sp_2421922.aspx
  • ANTARA News「BI sebut money changer legal miliki sertifikat berizin dan logo resmi」(Bank Indonesia見解=公認両替商の識別方法:QRコード付き公式ロゴ・ID番号・店内掲示の許可証、通報先BI 131)https://www.antaranews.com/berita/3773667/bi-sebut-money-changer-legal-miliki-sertifikat-berizin-dan-logo-resmi
  • インドネシア国税総局(Direktorat Jenderal Pajak)「Makan di Restoran Tidak Kena PPN」(飲食物はPPN対象外、地方税PBJTの税率上限10%/2022年第1号法 UU HKPD)https://www.pajak.go.id/en/node/81110
  • Bank Mandiri「Bank Mandiri Sesuaikan Limit Tarik Tunai di ATM」(Gold/Platinumデビットの1日上限をRp20,000,000に引き上げ)https://www.bankmandiri.co.id/en/news-detail?primaryKey=45078333
  • BNI「Penyesuaian Batas Maksimal Limit Transaksi Penarikan Tunai di Mesin ATM」(カード種別ごとの1日上限)https://www.bni.co.id/id-id/beranda/kabar-bni/pengumuman/articleid/7845
  • JCB「海外キャッシング1回払い(海外キャッシングサービス)」(Cirrusマーク/JCBマークによる利用可否、ATM Naviと国・地域別提携金融機関一覧)https://www.jcb.co.jp/cashing/service/type/overseas/index.html
  • 住信SBIネット銀行「デビットカード 海外でのご利用」(海外事務手数料2.50%・非課税)https://www.netbk.co.jp/contents/lineup/debitcard/support-flow/overseas/
  • Wise「Wiseカードの手数料」(日本発行:月25,000円までATM引き出し無料、超過分100円+1.75%)https://wise.com/jp/pricing/card-fees
  • 三井住友カード「外貨建て決済取り扱いのご案内(DCC)」(レートは決済端末機にて自動算出)https://www.smbc-card.com/kamei/brand/dcc.jsp
  • GoPay「Kini Top Up GoPay Bisa Pake Kartu Debit VISA dan Mastercard」(Visa/Mastercardデビットでのチャージ対応)https://gopay.co.id/blog/top-up-gopay-pakai-kartu-debit-visa-mastercard
  • 在インドネシア日本国大使館「【注意喚起】銀行員を名乗る者を通じた詐欺」https://www.id.emb-japan.go.jp/itpr_ja/oshirase24_28.html
  • Lombok International Airport(Zainuddin Abdul Madjid)公式サイト(施設案内に Penukar Uang/ATM & Bank を掲載)https://lombok-airport.co.id/

※本記事の金額・制度は2026年8月時点で上記の公式情報を確認して作成しています。両替レート、ATMの手数料・上限、チップの相場、カード加盟店のサーチャージなど、公的機関が数値を公表していない項目については「目安」と明記しています。渡航直前に、ご自身のカード発行会社および各サービスの公式ページで最新条件をご確認ください。

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島巡りの朝、浜に立つ人と船

SEMELAR BEACH VILLAGE

ロンボク島セコトン村の海辺に泊まる

ロンボク国際空港から車で約1時間10分。海辺のヴィラと、船頭の舟で島を巡る3泊4日の滞在プログラム。日本語で相談できます。

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